お母さんは躁うつ病2

早くまともな母が戻って来ることを祈っても、事態はどんどん悪化していくだけだった。通行人にバカって叫んだり、ひたすら買い物をし続け彼氏まで作った

その彼氏のところに私も連れて遊びに出かける。家では両親はずっと言い争っていて怖いけど、母の彼氏と母は仲良く笑い合っていたのでなんとなく母の彼氏は良い人なのだと思っていた。

数カ月後、母が100万円ほどの絵画2枚を購入した事が発覚し遂に父がキレて母を殴った

入院と塩と電気ショック

母を入院させるため祖父と父が絶叫して抵抗する母を無理やり車に押し込んで病院へ連れて行った。
どうやって入院に同意させていたのかわからないが、そのまま入院となり母のいない静かな生活がやってきた。

静かになった家で留守番していると祖母から塩を買ってこいとおつかいの命令が出た。

我が家はド田舎なので最寄りの店は3キロほど歩いた場所にある小さな個人商店だ

しかたなく歩いて買いにいく、指定された塩は5kgのでっかい袋に入った塩で重くて帰り道が辛かった。

ちなみに、この塩が料理に使われる事はない
白い大きなどんぶりみたいな皿に塩をぎゅうぎゅうに詰めてそこにおびただしい量の線香を立て、火をつけたら祖父母がその皿を持って家の周りをぐるぐる回り残りの塩は家の周りに撒くのだ
塩で問題解決するなら最初から撒いてよと心の底から思った。

母は病院で電気ショックされる、それをやればまともに戻るんだと祖母が言っていた

数日して病院で別人のように大人しくなった母を見て私はまともな母が戻ってきたんだと安心した。

毎晩電話で少し話し週末は父が面会へ連れて行ってくれる

古い病院だったので少し雰囲気が怖かったけど、病院に入院すれば母はまともになれるし私の記憶の中では母は入院中は楽しそうに過ごしていた

2ヶ月ほどで退院し家族みんな何事もなかったかのように生活しはじめる。

母の病気についてきちんと説明されることもなく、それを尋ねる事もタブーになっていて許されなかった。

その後も弟が体調を崩せば母親もおかしくなるのを繰り返していきました



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