富の偏在とか不平等とか格差社会について

「世界の上位10%が76%の富を所有」という「世界不平等レポート」のニュースを読んだ。

この報告はいろいろ考えさせられた。

上位10%と聞くと、多くの人は「富裕層」をイメージするだろう。しかし、中身をよく見てみると、総資産が約1150万円以上(クレディ・スイス銀行のデータ)というのだから「えっ」と思う。「だったらオレも上位10%じゃん」という人が無茶苦茶多いのではないか?

一方で、日本の「富裕層」の基準は、「資産1億円以上」で、我々の実感と比較的近い。ただ、この1億円というのも、東京23区内の住宅購入費は7000万を超えるので、そのほとんどが「富裕層」ということになる。

ということで、まず、世界の基準と日本の基準を分けて考える必要がある。そして、世界の富は、日本を含むいわゆる先進国の人間に圧倒的に偏在しているのだ。

そして、最近問題になっている「貧困層」については、「年収200万円以下」で語られることが多いが、世界基準だと「総資産」「100万円以下」の人が、世界人口の50%を超えるのだ。

ということで、日本人が「格差問題」や「貧困問題」を語る時は、かなり慎重でなければならないと思った。

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