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しもきた

 下北沢を歩いている。もっと雑然としててもいいのにな、と思う。駅前が整い過ぎている。以前を知らないけど、以前はもっと散らかっていたのではないだろうか。とはいえ、歩道で男女がエアバレーボールしていたり、リードもつないでいない猫を肩に乗っけて真面目な顔して歩いてる男がいたり、らしさは感じられて嬉しかった。

 内藤ゆき企画・脚本の炊飯器でお米を炊いて炊けたら終わる演劇「夏の毛になる」を観てきた。演劇を観るようになったのは、一昨年くらいからである。いま目の前にある空間が、物語に応じて奥行きをつくっていき、そこにいる演者がそこにいるにも関わらず遠くにいるように思えてくる感覚は、ほんとうに不思議だ。終演後には、劇中に炊いた米をもらった。あったかい。ラップに包まれた米を見ると、悲しく嬉しい気持ちになる。

 薄々気づいてたけど、コロッケパンてめちゃくちゃ美味い。コロッケはそんなだけど、コロッケパンは好き。よろしくな。
 

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