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新潟3-5金沢 〜サボるは恥だが、役に立つ〜

サボるは恥だが、役に立つ

得点が8も生まれた試合だが、ゴールシーンではなく、「試合中の休息」をテーマに試合を振り返ってみる。甲府戦、金沢戦と新潟にとって、長いシーズンをどう戦うか、よく考えるきっかけになった二試合になったかなと思いました。

「ボールを持ちながら休む」

この言葉を聞いて、ピンとくる方はピンとくると思いますが、これはかのモウリーニョの言葉です。簡単に言うと「試合中、全力で戦うのは無理だから、ボールコントロールしてる時に休む時間も必要だよ。特にシーズンは長いから、メリハリつけようよ」って意図です。バリバリ強い頃のチェルシーは攻守の切り替え、強い守備意識の塊、圧倒的な運動量のイメージが強いですが、うまく試合中にサボることがうまいチームでした。その結果、選手の体力維持、コンスタントな結果、少ない怪我人、少人数構成で戦う事が可能となりました。

コロナ渦のサッカーと過密日程のディビジョン2

ご存知の通り、交代枠5枚となり、フレッシュな選手を使いやすくなりました。しかし、フィールドプレーヤーの5人は90分戦わなければなりません。さらに、J2は休みがないのに、コロナ渦で更に休息がなくなりました。

足をつる両SB

新井も堀米も元々運動量があるタイプですが、前節は二人とも試合中に足がつり、今節は新井が足をつっていました。昨年までは見られない光景で、70分以降から運動量の低下は顕著に見られました。再開したばかりの試合とはいえ、まだ始まったばかりですし、湿度が高かったものの、本格的な夏の前に、運動量の低下が見られるのはいい傾向ではないと思います。

目立たないSBのハードワーク

アルベルト監督のサッカーで、SBは運動量を求められます。ビルドアップ時はボールへのサポート、崩しの局面では前線へのサポート、ネガトラは即時奪回のダッシュを繰り返しますし、引いた守備でも素早いポジショニングが求められるためダッシュで元のポジションへ戻ることが求められます。あまり、目立っていませんが、かなり走っています。正直これでシーズンを戦えませんし、90分さえも辛いです。交代枠5枚といっても、センターラインの選手を変えられることが多く、SBは余程のことがないと変えるのは難しいです。

休むボールコントロールのススメ

前々から言われてきましたが、新潟の選手は真面目すぎます。監督からは早いテンポのサッカーを求められ、ワンタッチツータッチでボールを回していますが、終盤の機能不全には対策を建てないといけません。現状、試合をコントロールしている場面は多いです。この時間の何割かを自分たちの体力回復に使うことができれば、更に相手を凌駕できるはずです。連覇中のサンフレッチェはうまく休みながら試合を進め、後半に畳み掛けるサッカーを展開していました。どのタイミングで仕掛け、どのタイミングでペースダウンするか、そのバランスがシーズンを戦う上では大事になってくるでしょう。

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