サッカーのサポーターとは②

前回読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
何人かの方に読んでいただけたので、2回目もやろうと思います。

「浦和のサポーター」について…と思っていたけれど、その前に「サポーターとは」の続き

「サポーターの資格」という視点ではなく、「それはサポーターにはふさわしくないのでは?」という点を考えてみたい。


「サポ失格」そんなワードをたまに目にする。
実際に何か資格があるわけではないので、第1回で書いたように自称に過ぎないと思うのだけれど、それでも「それはどうなの?」と思うことはある。

サポーターとしてふさわしいか。それを問う上で大きく分けて2つの要素に分けられると思う。

「クラブに迷惑をかける」行為
と言うとつまらないと思うかもしれないが、やはりここは基本にしておかなければいけない。
浦和サポが紙面を賑わすことも少なくないし、他チームのサポーターだって「俺たちはルール違反を犯したことはない!!」と言えるチームはおそらくない。

サポーターという生き物は存在意義が難しい。
なんのためにそれをやる?
それはチームと選手の力になる?
自己満足で終わらない?

試合中はもちろん戦いだ。
そんなこと冷静に、時間をかけて考える暇はない。
だからこそ「自己満足だけにならないサポート」への準備と、「自分自身の理想のサポーター像」みたいなものを作っておくほうがいいのかなと思う。

何かあった時に「熱いサポーター」で終わる時代ではなくなった。

「サポーターとしての誇り」
大袈裟?
しかしこっちの方が難しい。「クラブに迷惑をかけるな」というのは分かりやすいけど、「それでもサポーターか!」というのは人によって違う。

サポーターは誇りやプライドがないとやってられない。
多かれ少なかれみんな人生を少し削ってクラブをサポートしている。

そしてそれ以上の何かを得ている。
そこは大いに「自己満足」しなくてはいけない。
「一緒に戦っている」という気持ちだからこそ得られるものがある。
これは単純にサッカーファンとして見ているだけでは気が付かない気持ちなんだろう。

難しいのはそのサポートのスタイルが少しずつ違うということ。
1番分かりやすい例がブーイングか。
皆さんはブーイングしますか?
負けた時、不甲斐ないプレーをした時、味方にブーイングをしますか?
相手の選手紹介、または出てきた時、荒いプレーをした時、ブーイングをしますか?

全部イエスの人もいれば、全くしないという人もいるかと思う。ここは押しつけ合うものではない。しかし、議論は大いにするべきだとも感じる。
ちなみに浦和サポは昔に比べてブーイングが減った。
相手に攻撃するよりは味方を鼓舞しよう。
そういうスタイルの変化だと思っている。

「浦和サポーターとは」というテーマでもっと深く掘り下げたいのだけれど、浦和のスタイルは「試合中に敵の選手に拍手」だったり、「他のチームのユニを着て嫌いなチームを負かせに行く」というのからは対極にいるというか、理解できない部分なのだと思う。

試合中は戦い。ましてやカップ戦準決勝。鼓舞するのは自分のチームのみで、敵の選手の情報なんて知る必要はない。誰が出ようが下がろうが敵は敵なんだ。
だから大久保嘉人がいかに歴史に残る選手でも、試合中は関係ない。

仮に好きなチームがいくつかあっても、「全力でサポートできるのは1チーム」。ましてや同じカテゴリのチームを応援なんかできない。そういう思想が根本にあるのだと思う。


繰り返しになるが自分の「サポーター像」を押し付けるのは嫌いだ。

それぞれのチームにスタイルがあるし、同じチームを応援していてもズレはあるだろう。

一方で「あそこのチームのサポはヌルい」みたいな煽りもありかな?とは思う。それぐらいの煽り合いは許されるスポーツ、文化であってほしい。

言われた方も「これが俺たちのやり方だよ!」とやり返せばいい。

自分の応援スタイルを持ち、チームのためにできることをする。

サポーターなんて自己満足なのだ。
でも好き勝手に喚き散らし、批判し、ヤジを飛ばし、勝ったら喜ぶ。それはやっぱり違う。

「自分が満足するためのサポート」ではなく、
自分が「チームに貢献できたこと」に満足してほしい。

そのためには理想を持って、誇りを持って、歴史を知って…自分の応援スタイルを作っていく。

うん、やっぱりサポーターは自己満足だ。
ちょっと間違う時もあるけど、サッカーのサポーターは最高だ!



追記①
スタジアムとテレビの違いってなんだろ?
そんなこと考えていたらTwitterのフォロワーさんの「闘ってる感」にヒントを得た。
そう、スタジアムは「共に闘える場所」なんだ。
そしてゴール裏は「闘う場所」。
テレビでも想いは届くはず。
スタジアムに居るから偉いわけじゃない。
でもやっぱり何かを犠牲にして現地にいる。
そこは尊敬したい。
僕の基本スタンスは「現地尊敬」だ。
(ただしもちろん、スタジアムに居る権利がない人もいる。物投げたり…ね。)


追記②
中学生の頃、誰か忘れたが大人に「レッズサポーターやってます」と自己紹介したところ「あ、おっかけやってんだね」と返された。違う、違うんだ(笑)
中学生の僕が「おっかけるんじゃない」「アウェイまで一緒に乗り込むんだ」と力説したけど多分わかってもらえなかった。
でも、違う。好きな歌手のライブに行くのとは違うのだ。
この感覚はサポーターにしか分からないのかな。
今なら3時間くらいかけて語ってやるのに!

追記③
何を隠そう僕は中学時代「サポーター失格」の烙印を押されたことがある。
サポーターグループ内で背番号のゲーフラを持っていて、毎試合メンバーが違うゲーフラを掲げていた。
その日僕は試合前や合間に「8」を掲げ、その選手が活躍。ヒーローインタビューを受けた。嬉しかった。ゴール裏にはその「8」だけが意気揚々と掲げられていた。でも、多分なんか恥ずかしくなったんだろう。インタビュー途中で「疲れた…」と言って降ろしてしまった。
インタビューが終わり選手がこっちを向いた時、そのゲーフラはもうなかった。
その後ゴール裏で師匠にその件を怒られた。そう、僕のサポートは自己満足で終わっていたのだ。
試合前にはその旗は
「期待してるぞ!」「頼んだぞ!」
試合後は
「ありがとう!」「最高だった!」
のメッセージになる。
1番大事な所でサボってしまった。
その日親父にその話をしたら「なんだよ、最後までやってれば、あれうちの息子なんだよって選手に言えたのに」と言われた。
誇らしいサポーターの息子にはなれなかった笑
ごめん親父。そしてごめん伸二。


以上です。
大分前に書いてボツにした物を再編集、付け足したのでちょっと読み辛いところもあると思いますが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
みんな無理なく、ゆっくり長く、愛するチームをサポートしていこう!


【筆者サポ経歴】
Jリーグ開幕当初から親に連れられスタジアム観戦。
小学校途中〜中学時代に親と離れゴール裏のグループでサポート。
高校〜スタジアムにはたまにしか行かなくなり、社会人〜現在は家族連れで年数試合参戦している。
行かなかった期間もあるが、ずっとチェックはしてきたつもりです。








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