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プロサッカークラブのアイデンティティ①


2022年7月現在、レッズの状況はよろしくない。
チームの成績もそうだが、毎試合報道される声出し等のルール違反。何が正しいのか…?というのは別にして、一連のニュースは決してチームにとってプラスにはならないだろう。


反対に称賛されるチーム、ニュースもある。
今回気になったのはここだ。
ピッチ上でのフェアプレーや、敵チームの選手への手助け、ピッチ内外での人命救助など、大いに称賛されるべき事柄もあると思う。

しかし相手サポーターへの挨拶と、それに対する拍手を「昨日の敵は今日の友」と動画で紹介するリーグ公式と「Jリーグのあるべき姿」とする報道。

それは「プロサッカーリーグとしてあるべき姿」なのか?と問いたい。疑問だ。糾弾したい訳ではない、それで良いの?と問いたいんだ。議論をしたい。

で、色々なサポーターの反応を見ながら考えた。
これは多分浦和レッズのチームとしてのアイデンティティが僕らに染み付いているからこその拒否反応なんだろうと。

じゃあレッズのアイデンティティってなーに?というのを自分の記憶と考えをまとめる意味で書いてみようと思う。賛否両論あるとは思うけど…。


①レッズが考えるエンターテイメント

プロサッカーは言うまでもなく興行であり、お客さんを集めエンターテイメントを提供し、お金を得ている。
もちろん様々な方法で資金を稼いでいるけど、お客さんが1番ダイレクトに払うのがチケット代であり、各チームはそれに見合うだけのものを提供しようと努力している。

有名ゲストを呼んだり、アイドルグループが歌を唄ったり、チアやマスコットが踊ったりする。
この辺の営業努力や、具体的なイベントはそれこそ書ききれないほどあるはずで、全てはお客様満足度ってやつにつながっていくんだろう。楽しんでもらい、また足を運んでほしいから。

浦和レッズというクラブはおそらく変わっている。
ほとんどのクラブ(この辺は詳しくないのでおそらく)が「スタジアム全体でお客さんを楽しませる」という趣旨の作り方をしているのに対し、レッズは「いかに試合を楽しんでもらうか」にほぼ全振りしているのだ。

イベントの殆どはスタジアムの外、敷地内で行なっている。出店やキッチンカーの数は他と比べてもかなり多いと思うし、グッズショップや、椅子とテーブルも多く用意されている。
コロナ前は子供向けのキックターゲットや、近場の学校の金管、吹奏楽、太鼓の演奏なんかも良くやっていた。

色々なことをこれからもやるだろうし、時代と共に変わっていくとは思う。
しかし、様々な揺らぎはあってもおそらく基本となるアイデンティティは多分変わらない。
レッズの提供するエンターテイメントは「サッカー」なんだ。

いや、もちろん全チームがそうなんだけど、やっぱり比重が違う。スタジアム内に入って席に座る。そうすると「サッカー」に関係する要素以外がほぼ無くなる。
BGMはあるし、スタジアムDJ(?)もいる。誕生日のサポーターの発表なんかもある。

でも他にはどうだろう?
アーティストの歌もなければ、可愛いお姉さんが踊ってるわけでもない。大々的なプレゼント企画もあんまり記憶にないし、マスコットはたまにスタジアム外にコバトンがいるくらい。よくある得点時の「ゴーーーール」もない。

その日のピッチはサッカーを行う場所であり
選手と試合関係者以外は極力入れない
最大のエンターテイメントは試合そのものであり、そこに集中できる運営をしている

これはどこに書いてあるわけでもないけれど、レッズの伝統、文化。アイデンティティなんだ。と思っている。


続きはまた次回…

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