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国指定重要無形民俗文化財『板橋の田遊び』徳丸北野神社の田遊び

本当は小澤征爾さんの服喪期間で静かにしていなくてはと思っていながら、コロナでなかなか見に行くことができなかった、東京の古い古い神事「板橋の田遊び」を今年こそ見ようと思っていたので、小澤さんを思い、トレードマークの赤い靴下をはいて、出かけてきました。

板橋の田遊びは、古くから田園地帯であった成増から高島平にかけての地元の神社に残された、水田耕作の作業を模して豊作を祈願する、非常に素朴な神事です。今年は1029回目だそうで、神社の説明にもありますが、まったく見世物的に変容せず、かなり古い様式を残していることから、もう一つ赤塚諏訪神社の田遊びとともに、無形文化財になりました。

一度は見に行っただけではなかなかわからなかったので、今回は数年ぶりの再訪となります。

もがりの中に男衆がそろい、暗くなったころ始まる
種まきをする所作
もちでできた鍬を持って田んぼに見立てた太鼓を回る
ようなんぞうどの~と始まる掛け声。なかなか今の言葉では理解できないものも多くある
早乙女役の子供たちは、稲の穂を表しているらしく、太鼓の上で胴上げをし、成長を祈願する
もがりから呼び込みをする
よね坊といったかな? 怪しげな人形が登場
太郎次と安女の夫婦。妊婦の格好をしている
獅子は害虫を駆除してくれる
破魔矢を持ったユーモラスな役
早乙女の持つ花を鎌で刈るしぐさの稲刈り
太鼓の上に道具を積み上げる稲わら積みでおしまいとなる
社殿も立派に飾られる
多くの人が集まった

非常に素朴な祝詞のようなセリフは、かなり長く、ところどころ間違ったり不安だったりしていたようなのも、ご愛敬。この神事が23区内で行われていることに本当に驚き、大事に受け継いでいただきたい文化財です。

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