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国指定重要無形民俗文化財『板橋の田遊び』赤塚諏訪神社の田遊び

徳丸の田遊びに続き、13日に行われるのは赤塚の田遊び。こちらの方がより神事としての雰囲気が強く、さらになんとなく「秘儀」の色合いも濃い行事です。
より遅い時間に始まることや、もがりに入る人数が少ないこと、飾られている神具が、非常に意味ありげなことなどが、雰囲気を構成するものとなっています。
今回は徳丸も赤塚も、あまり寒くならなかったのは幸運でした。

19時ごろから社務所で歌謡の儀式が始まる
ふるまわれるものは酒と沢庵
ひとつひとつ所作にのっとって進行する
拝殿で宮司により修羅・降神の儀式が行われる
もがりと神輿
もがりには意味ありげな装飾がある
太鼓の上に立っての呼び込み
渡御の準備
花籠を先頭に近くの浅間神社前の広場まで移動する
宮司が大きな御幣を持つ
神輿の後ろには太鼓と1本の笛
哀愁のある笛の音が聞こえる
住宅街を歩く
浅間神社の広場手前で天狗が吠える
広場では太鼓の上に花籠を振って、矢、駒、獅子舞と対峙する
花籠が揺らされて、花が散る中で面白い掛け声とともにやり取りが行われる
獅子舞
すぐに神社へと戻る
神社に戻ってきた
もがりの前で、天狗、矢、駒、獅子舞が太鼓と対峙する。地鎮の舞
破魔矢
獅子舞
もがりに入って田遊びの本番が始まる
お飾りなどに火がつけられる
徳丸と節回しが似ているところもある
呼び込み
もがりで待機
よねぼが到着
太郎次と安女
もがりの前でだきあう
太郎次、安女が戻っていく
稲刈りまでの田んぼ作業があらわされる

今回の田遊び自体は、歌も多くなく、所作を行っていくもので、太鼓や道具など徳丸のとも似ているものがあるのも興味深いですが、ちょっとした違いもあって、なかなかに興味深いものです。歌の節も似ているところがありました。
赤塚の場合は最後が締めのようなものがないので、神輿を渡御させたりと全体的には派手なのに、さらっと終わるのも特徴。19時の社務所の行事から始まって、21時には終了。
終わった後神社の裏手を見たら、首都高と高島平が崖の下に広がっていました。つまりこのエリアが荒川の暴れ方で時折水没したりしているのですが、かつて田園が広がっていたからこそ、この行事が生まれたのでしょう。そういうのを感じるのにも、社の裏手を見るのも面白いです。
都区内に残る非常に原始的なお祭り、大事に守っていっていただけると嬉しいです。

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