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秘境八丈小島に渡ることができた!自然と歴史にあふれたプチ冒険(2022.11.19)

前日のうちに、申し込んでいたツアー会社の方から本日の八丈小島行き催行決定の連絡が来ていた。海況によると言われていたので、これはラッキー。
出発は10時、集合場所は八重根漁港とのことで、それまでは天気も良いので南原千畳敷にイソギクを見に行くことに。

南原千畳敷のくよい玄武岩溶岩越しに八丈富士を眺める
千畳敷越しの八丈小島。断崖絶壁に囲まれているのがよくわかる
これから小島へ行ってやるぞ~の図
ハマアザミ
イソギクと八丈小島
八丈小島忘れじの碑

南原千畳敷にイソギクが群れ咲いているという情報を聞いていたけれど、実は千畳敷の玄武岩の真っ黒い岩の上に咲いているのではなく、どうもその周辺に咲いているということのよう。
小島が望めるこの場所には、八丈小島忘れじの碑が建てられていました。廃校となる小学校に村長が書き残した詩が心をうちます。

待ち合わせの八重根漁港に向かいます。今日はほかのもう1チームとダイビングチームが一緒です。ガイドのIさんともここで合流しました。

今回乗り込む船は優宝丸
八重根漁港を出て外海へ 
八丈小島が正面に見えてきました

波は穏やかでスピードを上げて進む先には八丈小島、右手にはずっと八丈富士が見えていました。

千畳敷の溶岩と八丈小島
島がどんどん近づいてくる
近くなればなるほど、急峻な島であることがよくわかる
崖が低くなってはいるがどこから上陸するのか見当もつかない
入り江に小さな石段が彫られていた。ここで船先を押し付けて下船するとのこと
無事上陸すると、すぐに船は離れダイビングスポットへ

酔うこともなく無事八丈小島に着きました。何より驚いたのはその上陸方法。エンジンを軽くふかして船先を岩に押し付けた状態で、急いで崖につけられた石段へと飛び移る。そして船が離れてしまえば、そこは完全な孤島。なかなかの冒険感。
上陸して安定した台地に登りきると、そこには花の楽園が広がっていました。思いがけぬイソギクの群生に、大興奮です。

海を背景に咲くイソギク
イソギクと海を挟んで八丈島の2つの山を眺める
立った岩や平べったい岩は祭祀遺跡だそう。どういう信仰があったのだろうか
ガイドのIさんが見せてくれた銅鏡。祭祀遺跡からはこういうものが発掘されているようだ

海から一段高くなった台地には、いくつかの建造物の跡があったけれど、これらは住宅ではなく、公共的な建物だそう。やはり台風などの影響もあるので、少し高いところに住居があったのでしょう。

貯水槽。川がない島は雨だけがたより
自然の岩礁が港になっていたようだが、道が崩れてしまって船着場には行けない
ここが宇津木村の船着場跡。もう一つ島の逆側に鳥打村の船着場があったそう。簡易舗装の坂道が残っている

ここから高いところに向かって道が延びています。これは今でも都道として、年に一度はとの職員が草刈りをしているとのこと。無人島まで整備しているとは驚き。

自然石を利用した石垣
ウインチが残る建物。船を丘に揚げるためのものだそう
都道を登っていく。周辺にはイソギクが咲いていた
宇津木集落のハチジョウススキと大平山
宇津木の船着場を見下ろす。海にはダイビング中の船とその奥に八丈島が見える

都道を通って崖の上すれすれの道を進んでいくと、墓石や石垣など人の暮らしの跡がちらほら見えてきます。そして最終目的地は宇津木小中学校跡です。

Iさんの説明を聞きながら道を進みます。暑いほどの陽気です
小地根という小島。八丈小島に人、そして残されたヤギが繁殖していたこれまでは、海鳥の繁殖地となっていた岩。現在は人もおらずヤギも捕獲が完了し、八丈小島が繁殖地となりつつあるそう
宇津木小中学校跡の校門

宇津木村の小学校、中学校は、八丈島の見晴らしの良い高台に立ち、それなりに広い校庭がありました。鳥打村と合同の運動会も開かれていたそうです。

前面はコンクリートでできており、そこだけ残っている。屋根の跡もくっきり
何より大事な貯水槽も残る
校門には右は小学校、左は中学校の文字がかすれていた。八丈島もすぐ近くに感じる
石垣が残っているが、そこに家があったことなどわからぬくらい植物に覆われている
早めに下った別グループの一人が船着場で釣りをしていたが、よく釣れているようだった
イソギク
落ちていたヤギの骨。自然保護のため現在では一頭もいない
迎えの船がやってきた
上陸時と同じように乗り込む
日が陰って凄みを増した八丈小島の断崖。上陸させてくれてありがとう

八丈小島はなかなか上陸の難易度が高いそうだが、今回は運よくすんなりと渡り、いろいろと面白いお話を聞くことができて大満足の島冒険でした。
反対側の鳥打村には、もう少し広い台地があり、そこは今クロアシアホウドリの繁殖地となっているとのこと。もしかなうことなら、是非そういう鳥たちの楽園を見てみたいと思いました。

今回はProject WAVEさんにお世話になりました。小島上陸は半日コースで11,000円。ただし、しまぽ通貨が使えるので、ずいぶんとお得になりました。

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