時間厳守

今日、目についてスキしたnoteで、30年前のあの有名な"シンデレラエクスプレス"のCMの考察がされていた。

『現代人は待ち合わせで焦らない』

便利さと引き換えに現代人が失ったものが沢山あるよね、と読みながら共感した。
携帯やPHSが普及するまで、待ち合わせ時間も場所も事前にしっかり確認しないと不安だったし、当日なにかトラブルがあったら会えない確率も、今よりずっと高かった。

もしかしたら、そんな些細な行き違いで友人や恋人と喧嘩になったり、ちょっと大げさだけれど先の人生が変わってしまったひとも、中にはいるかもしれない。

今ではそんな不安もなく、仕事でもプライベートでも簡単に「5分遅刻します!」とかで済んでしまうし、待たされる方も待ちぼうけをすることも無くなった。

相手がちゃんと来るんだろうか?という不安も、待たせてしまうかも、どうしよう!という焦りもない代わりに、デートの待ち合わせの時の心の浮き立つ感じも、長く会っていなかった友人と何を話そうと楽しみにする気持ちも、半減とまではいかないけれど何割か減になっている気がする。


元々、時間を守ることは当たり前という感覚だったけれど、旅行会社で徹底して教育されたお陰で、5分前行動は今でも感覚に染み付いて離れない。

今では、仕事上の遅刻にはとても寛容になったと自分でも思うけれど、プライベートで待ち合わせに遅刻するひとに対しては、割と早い段階で信頼が失せる。
時間を守れないひとは、その他のこともルーズな事が往々にしてあって、たとえ中身がどんなに良い人だったとしても信用がおけないと思ってしまうのだ(あくまで私個人の感覚だけれども)。

逆に、いつも時間を守ってくれるひとを見ると、とても嬉しくなるし、無条件に信頼度を上げたくなる。
私自身は待ち合わせ5分前が基本、悪くてもオンタイム厳守だけれども、待ち合わせたひとが私よりも先に約束の場所にいると、もうそれだけでその日の目的は半分果たした!くらい嬉しくなる。

時間を守るということは、すなわち
『あなたとの約束を大切に思っている』
と無言のうちに表明することであり、相手からもそれを感じられる瞬間だと思う。

待ち合わせ前に少し時間が足りなくて、事前にパウダールームへ立ち寄れず、髪やメイクが少しばかり乱れているのと、「10分遅れまーす」などと連絡して完璧な状態で悠々と歩いてゆくのと、どちらを取るかと訊かれたら、私は絶対に前者だ。

ちょっと髪とメイクを直したところでたかが知れているし、遅刻して来た癖にメイク完璧でゆったり歩いて来られたら、同性の友人でもちょっと興醒めする。

便利になったこの世の中では、事前連絡しておけば遅刻もアリなんだろうか?
私はそれでも相変わらず、時間に間に合わせようとしてしまうけれど。

1分1秒でも早く、待ち合わせした"あなた"や"あのひと"に会いたいから。

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