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(映画レビュー)彼女の人生は間違いじゃない

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~冒頭~

「余命一か月の花嫁」を観て、ふとこの監督である
廣木隆一さんは他にどんな映画を撮ったんだろう。
どのような世界観なんだろうと思いました。
そんな中でピックアップしたのが今回の作品。
女性が主役なのですが、テイストが全く違うかなと思い選んでみました。
今回は彼女の人生は間違いじゃないをレビューします。

※こちらの作品は2020年7月現在、Amazonプライム会員は無料で視聴出来ます。

~あらすじ~

東日本大震災から5年。
福島県いわき市役所に勤めている金沢みゆき(瀧内公美)は、
週末になると仮設住宅で一緒に暮らす父親・修(光石研)に
英会話教室に通うと嘘をつき、
高速バスで東京へ行き渋谷でデリヘル嬢として働いていた。
修は農業をやっていたが、原発事故のせいで、農業は出来ず、
補助金をもらいパチンコ三昧。
各々の震災からの想いを旨に人間模様をストーリーに描く。

~感想~

救いの少ないドラマに見えました。
「一筋の光があれば」ということではなく、
やはり一筋しか光がない方がドラマチックなのかな?と
少し思ってしまいます。
私は3.11地震の際、茨城県の水戸で働いていて、その後も県北部にいると
福島県から南下して来られる多くの人々を目にしました。
この映画は震災から5年後のこと。
故人に依存をし、自堕落な人生を送っているのならば、
本当に故人は憂うでしょう。
悲しみを胸に闘う人の姿をもっと描いてくれたら、個人的には嬉しいな。
と思いました。

~末尾~

高良健吾、柄本時生をはじめ、キャスティングが素晴らしいです。
蓮佛美沙子さんもフォトグラファーとして出ています。
ちなみにR15です。

現実を受け入れられない。
多分、そんなことは滅多にあることではないでしょうが、
あるんですよね。絶対に。
でも、そんな時こそ、力が必要だと思っていて、
もしも、立ち直れない人がいるのならば、
一度このような映画で共感するのも手かも知れません。

立ち直れない。
どういう時だろう。
社会は現実として存在するし。
とても哲学的な風景だ。