神話のはじまり―「クトゥルフの呼び声」読後メモ―
今回の作品
『クトゥルフの呼び声』(The Call of Cthulhu,1926)
(収録―H・P・ラヴクラフト『ラヴクラフト全集2』、宇野利泰訳、東京創元社、1976年)
(本書から引用するときはページのみを付す)
前回は『インスマウスの影』を読んだので、全集の収録順に沿うのであれば次は『壁のなかの鼠』になるのだが、いわゆる傑作群を先に読んでおこうという気分になったので、その神話体系のはじまりである『クトゥルフの呼び声』を読むことにする。
このシンプルな短編は、