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あなたを擬音語ですると?

先日のレッスンで、とてもいい流れで動けているクライアントさんがいた。
彼女がこのまま今まで到達できなかったところに体を持っていけるであろうポジションに入った時、彼女は夢から覚めたかのようにブレーキをかけて
「私、できません」
と言った。

彼女は確実にゾーンに入っていた。
確実に私の手から離れて自分で立とうとしていた。

それができる所まできたのに、
そこにそのまま突入することを必死で抵抗し、諦めた。

その彼女が今日、レッスンに戻ってきた。

「あの動きをどうしても今日やりたいんです」
そう彼女が言った。

「あの後、自分の体の反応についてずっと考えていて、
 幼少期からずっと、父と母を私は信じずに生きてきました。
 1人で頑張らないとって思って生きてきました。

 それがあの時に出たんだと思います。
 いずみさんと自分を信じることをやめたんです。」

人は、自分の足りないところの原因探しをしたくない。

まあ、そういうものだし

とか

いつかできる時がくる

と自分に言い聞かせながら、その場をやり過ごしてく。

でも彼女は自分の中を見つめていく作業をしたと。

そして、ここまでは素晴らしい。その後、どこに向かいたいかがとても鍵だと思っている。

そこで私は質問してみた。
「親も信頼していない、周りも信頼していないあなたは、どう変わりたいですか?」

すると
「周りも自分も調和して、生きる自分」
そう彼女はいった。

そして、私は、そこでもう一つ踏み込んでみた。
「じゃあ、その自分を擬音語で表現してください」

「え?」

調和とか、愛とか、信頼とか、言葉の意味合いは限りなく広い。
そして、その言葉を頭で考える癖がつく。
頭で考えると、体への反応は鈍る。

だから、擬音語に変換して、パブロフの条件反射のように
その音を聞いただけて、体がそう動くように変えていくのだ。

私は彼女の体を丁寧にみながら、彼女の出す擬音語にどう体が反応をするかをみていった。

「るんるん。」
「キュンキュン」
「ちゅんちゅん」
「サラサラ」

どれも筋肉に力が入らない。

「なんか、もっとピンクとか黄色とか、そういう感じなんですよね」

私は彼女にお願いをした。
「私は、ピンクですって言ってみてください。」

体の筋肉がそこで反応を示した時、
彼女自身も体全体に力が入った感じがして、彼女は顔をくしゃくしゃにした。

「私はピンク」
そう言いながら動く彼女の体はしなやかで、強くて、それでいてがむしゃらではない美しい動きだった。目からは涙がスーと後から後から流れていた。

「私はピンクなんてきたことがないです。もっと冷たい青色とか着ていました」

ピンクのあなたも美しい。

自分に感動をするSoul Of Pilates 

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