2022~2023期の珈琲栽培まとめ
今期の実たちが、まだまだ木に付いていますが、量が少ないため、終わりです。
収穫2年目となった今期は、
収穫量は多い、ものの、種が有りませんでした。
僕の畑だけだろうかと思っていましたが、他の生産者さんの話しを聞くと、沖縄県全体的に収量が落ちていたようです。
何が原因かは定かではないですが、全体で低いとなると、気候、の影響が大きいのかなと。
でも、雨も多かった昨年は、そこまで気にするような天候不順は無かった印象です。
もうひとつは、果樹栽培によくある、表年と裏年。
収量が多いと、表年
少ないと、裏年
と呼びます。
沖縄珈琲も、前期が収量も多く、凄い盛り上がりを見せていたので、表年に当たっていたかもしれません。
てことだと、今期は裏年。
そして、もう一つ。
肥料をあげずに、そのまま育てる。
という実験をしてみました。
結果は、収量は前期の3倍あったものの
珈琲として種になっていたのは1割程度でした。
ほとんどが種を形成せず、黒くなり、水選別でも全部と言っていいほど浮く状態。
これは実験してよかったです。
やはり、しっかりと肥料入れていかないと育てることができない事を学びました。
そんななか、収穫できたコーヒーを焙煎すると、エスプレッソ5杯分(15g×5)75gのコーヒーにすることができました。
今年は、"ハニープロセス"、に仕上げました。
収穫後、チェリーの皮を剥き、ミーシュレージを残したまま乾燥させて行う精製方法です。
沖縄の気候では、湿度が高く、腐敗へと進みやすく、乾燥に気を使います。
収穫1年目の昨年度は、乾燥時に腐らせた事があり、今回は乾燥のタイミングを変えてみました。
昨年は、晴れが続いてる時に雨が降りそうになると、雨が降る前に収穫をし、乾燥へと進んでいきました。
しかし今回は、収穫して数日、晴れが続くようなタイミングで乾燥に進みました。
今回はハニープロセスなので、収穫後すぐに皮を剥く作業があります。
翌日が雨だと湿度高く腐敗してしまう確率が高いですが、晴れの場合だと、一気に水分を蒸発させ、ちゃんと精製できるのでは、と思ったのでやってみました。
結果、すごく良いハニープロセス、に仕上がりました。
ミーシュレージが乾燥仕切る前の、ヌメリが少し残ってる段階で精製を止め、そうすると、過剰な精製にならないようになるのではないかと思ったのです。
昨年は、乾ききるまで精製し、液体にしてみると過発酵の風味を感じたので、それを出さないように調整しました。
そして、焙煎も自分で行い、いつも通りのエスプレッソローストポイントを狙いました。
焙煎は、生豆の弱さや、少なすぎるのもあり、ゆっくりじっくりと熱を加えるような方法にし、ハゼ音も無事聞くことができたので、一安心。
一杯だけは、自分でもROKして飲み、残りは、バリスタチャレンジ、と自称し、一杯分ずつバリスタに渡し、抽出してもらいました。
まだまだ収穫できる木が少ないため、というのもありますが、バリスタの方たちがどういうふうに、僕のコーヒーを見ているのか、を知ることができるので、楽しみにしていることの一つです。
さて、今期のお味はどうだったのでしょうか!?
焙煎はこんな感じです。
普段見る豆とは違い、満身創痍な豆たちなので、慎重に丁寧に扱いました。
ROKPRESSOを使い抽出した一杯は、かなり理想に近づいていました。
とろりと甘みのある質感に、ビターな奥深い余韻。
やっぱり、ベースにしていく味にしたいですね。
今回、ハニープロセスを実験してよかったです。
ハニーにしているもう一つの理由。
”圧力に耐えられる豆作り”
沖縄産をROKしていると、圧力に弱く、抜けやすい印象をレバーから感じます。
スカスカの繊維質に、糖分を吸わせるようなイメージで精製をし、密度高い豆に仕上げ、圧力に耐えられるのではないか、という思いで仕上げました。
そして、バリスタの方の抽出を見ると、見事に詰まらせていました!。
これは嬉しい結果です。
いつもの沖縄県産豆ではない、という評価をいただきました。
エスプレッソのためのコーヒー豆、に一歩進んだ気がします。
次期に向けては、もう花が咲き始めています。
剪定も肥料も、しっかりと手を加え、また新しく100本の定植をし、また100本の苗たちがスタンバイ中。
できることをしっかりとするだけです。
もっともっと多くの人に、この楽しみを届けられますように、日々精進します。
一読くださり、ありがとうございます。
よきコーヒータイムを過ごしましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?