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    Retro Suberbiaの読書会や、パーマカルチャーについてのマガジンです

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自然と文化を超えるまなざしを

僕たちの自然の原体験は、例えば里山でミカンが沢山あり、サワガニがいて、大きな川に行けばスジエビ、カジカ、テナガエビがいて、それらを取ってきて、家の水槽に入れて、買ってその前で寝そべってずっとエビの何本もある足が順番に水を書いてユラユラと水の中を移動しているのを見るような子供時代が、確かにあったように思う。庭でダンゴムシや、カナヘビ、アゲハチョウがいて、どんぐりを拾ってきてという、仕事としてプログラムを書く身となってみれば、なんてことのない体験ばかりだ。自然というのは、そういう

    • 自然と人とが共に生きる世界を‐近代のめぐみと呪いを超える人間の想像力を‐

      パーマカルチャーのそもそもの始まりは、1970年代にビル・モリソンと、デイビッド・ホルムグレンの2人によって体系化された考え方です。 初期のアイディアとしては、当時発展してゆくさなかであった、西洋ていなシステム思考の考え方、そして東洋的な福岡正伸の自然農法、特に「自然と対立するのではなく、共に働くのだ」というコンセプトに強く影響を受けていました。 当時の文脈としては、まだレイチェルカーソンの「沈黙の春」が出版されて10年というところで、SDGsやグレタさんのスピーチが、2

      • パーマカルチャーと、変化する世界

        変わることに対しての感覚は、日本では特に、「一期一会」や「生生流転」など、人と自然は変わり続けるものという感覚が、茶道、華道をはじめ、文化やの中に社会化されていたのだと思います。 しかし、いま身の回りに溢れる概念や言葉、デザインは、正しい、正しくない、間違っている、間違っていないという概念が幅をきかせ、まるで世界や言葉が流れ移り行くものだという世界ではない文化に社会化されています。 流れゆく、変わりゆくものは、空間や場、間や問答の中での感覚の表現を好み、なかなか言語という

        • PDCの参考文献、リンク集

          ウェビナー アジア学院ウェビナー3今必要としているリーダーシップ 暮らしのね  パーマカルチャーツアー動画 UNITEDつちそらフォレストガーデン 保村さん 養蜂家 WEBリンク読み物 ジモコロアジア学院-たかしさんインタビュー- パーマカルチャー-システム思考、持続可能性、デザイン思考 -UNITED  パーマカルチャーのプリンプル前半-UNITED パーマカルチャーのプリンプル後半-UNITED いかしあうつながり-Greenz システム思考(友人の

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          Decision making, Interpersonal relations and conflict resolution ‐Retrosuburbia読書会第5回34章‐

          私たちの暮らしにまつわるルールは、家族やパートナーとのの関係性の中で、秩序だてられてゆきます。時間を長く過ごして、関係が深くなってくる間柄であると、はっきりと言葉としていないにも関わらず、自分たちの間でルールができることは、多くの人が経験されていることでしょう。最初は、いいことをしようと人々が集まったとしても、『紛争解決のスキル』『有効な意思決定の方法』が欠けていることによって、物事がうまくいかないことが多くあります。 例として出ていたのは、エコビレッジの取り組みで、食べ物

          Permacultureの文脈と世界観‐UNITED

          パーマカルチャーの文脈1,Permanent-agriculture パーマカルチャーは、持続可能な暮らしを作る、デザインの手法です。人間の暮らしから自然環境までを全体的にデザインするという考え方は、ようやく環境ということが言われ始めた1970年代、かなり画期的だったのです。自然環境を人が暮らすことによって、豊かにする方法がいろいろ試みられ、アグロフォレストリーの手法が発展してきました。荒れた土地に森が再生し、野生動物が戻ってきて、温暖化防止にも寄与できるような暮らし方です

          Kat Lavers The Plummary, Share house【Retrosuburbia読書会第4回 ケーススタディ3,4】

          第4回は、前回に引き続き、ケーススタディの章を読みました。 Kat LaversさんのThe Plummary, Share houseの2つを読みました。 The Plummary Katさんは、フリーランスのパーマカルチャーデザイナー、ティーチャー、ファシリテーターで、メルボルンの都心に小さいスケールのアーバンパーマカルチャーの畑を作っています。 小屋をセルフビルドで改修し、断熱、温室、天窓など自由にアレンジし、薪ストーブやコンポストトイレなども作っているとのこと。

          パーマカルチャーのケーススタディを読む【Retrosuburbia読書会3 Case study-1】

          パーマカルチャーのデザインと言われて、皆さんはどのようなイメージがわきますか?ほったらかしている農園、木々と作物が一緒に生えているところでしょうか。ヒッピーの人や、自給自足のくらしの質素で貧しい、例えば炭焼きのイメージでしょうか。藤野に行ったことがある人は、山間部の土地のイメージでしょうか。キーホールガーデンや、スパイラルガーデンのようなイメージをもつ人もいるかもしれません。 パーマカルチャーという言葉や理念が先行して、パーマカルチャーのイメージが、割と貧しいのではないか、

          フォレストガーデン土のうえ空のした【パーマカルチャーデザイン・パーマブリッツ】

          ツチソラのプロジェクト2020年の春、ツチソラフォレストガーデンの立ち上げに関わり始めました。就労支援、知的障害の人たちと働く場や、子供たちのホースセラピーなどの事業を行う、NPO法人EPOの向かいの土地を開墾するプロジェクトでした。詳しくは、こちらの動画にまとまっています。 その時は、プロジェクトの名前や、これを誰がどのようにどういった形で具体的に進めてゆくのかということが決まっておらず、ちょうどそこにコロナ下で時間のあった僕がタイミングよく訪れ、みんなと一緒に考え、具体

          持続可能性なシステムのデザイン

          1,持続可能性について。 持続可能な開発の定義を引用するのでそのイメージをまずみましょう。「将来世代のニーズを満たしつつ、現役世代のニーズにも応える」ですね。「開発」という言葉があるので、分かりづらいかもしれませんが、人間がこの地球上で起こすべきアクションという形で開発をとらえて下さい。 人間が起こすアクションに関係ない持続可能性なシステムもあります。それは、人間が関与しない生態系のなかで安定的に保たれています。例えば、南極の分厚い氷の下にある湖の藻類とコケの生態系なんかは

          経験を伴う形で民主主義を学ぶこと

          自由学園について、いつも語るときはこのように語る。「中学生の時のクラスをイメージしてもらって、そのクラスが一クラスでクラス替えなしで、中学、高校と続くイメージで、そこでいろんなことが起こります。」という形で語るようにしてきた。 「自由学園はどういうところか」ということよりも「自由学園の中で生きることはどういうことか」ということについて語ったほうが、卒業した身としては誠実な語り方になるように思えたからだ。 中学の時のクラスというと、どの人の経験にもあるように、理系にとがって

          Creating your own Livelihood【Retrosuburbia27章読書会第2回】

          この章では暮らしの仕事について終始言及されます。まず、今の私たちの暮らしと仕事がどのようなものであるか、見ていきましょう。 まず私たちの暮らしと仕事にまつわる概念は、暮らしと仕事が明確に対立軸になってしまいます。ほかにも、仕事と余暇、仕事と遊び、仕事と家庭、仕事と子育てという風な言葉がありますね。皆さんもどこかでそんなことを聞いたり、使ったりしていませんか。また、仕事にまつわる概念にはお金というものがセットでついてきます。 一方で、暮らしという概念には、お金がセットで必ず

          子供の自然体験と教育と資本主義

          友人の子供たちに、里山のツアーを行った後に、友人から(子供達のお母さん)お金を受け取りました。それを子供たちが見た際「なんでまっつんは、お金を受け取ってるの?」と聞きました。いままで、お金のやり取りがない中で遊んでいたり、ボランティアしていたからでしょう。うまく答えられなかったんですが、この疑問って大事だなって思います。 ここからはまっつんの仕事になるから、しっかりお金を払おうという友人の気持ちは、子供達に分からなくてよくて、もしどの子供も、自然体験ってお金がかかるから、お

          Retro Suburbia読書会説明文

          こんにちは。UNITEDの松村です 気候変動や、SDGsが取りざたされている昨今、コロナを機に持続可能な暮らしを考えたり、地方移住や、DIYなど、新しい暮らし方を模索しいてる人も多いと思います。 今回は、パーマカルチャー※の勉強会ということで、2018年にオーストラリアで出版された600ページあるRetoro Suburbiaを読みます。 特に、郊外での豊かな暮らし方思想やの具体的な手法が網羅されており、自分たちの手で食、住、地域の人とのつながりのなかで豊かな暮らしを、作って

          第一章【RetroSuberbia読書会1回】

          Retro Suburbia1章-イントロダクションを読んで、印象に残ったのは、パーマカルチャー は、cleanslate(真っ白な画用紙)にデザインを書くものとして作られていたということです。僕が疑問だったのは、なぜ今になって、RetroSuberbiaという新しいコンセプトで、パーマカルチャーを語り直すのかということでしたが、これを読んで、なるほどと、思いました。 パーマカルチャーは、狭く区切っていうと、「デザインのためのシステム」として発展してきたと理解しています。特