葬儀業界の現状を知る後編

【2020年】葬儀業界の現状を知る 後編

葬儀で失敗しないために

葬儀は、突然やってきて2日から3日程度で終了します。全てが短い時間の中で決断し実行しなければならず、葬儀が終わってから「ああやればよかった」「こんな筈ではなかった」などと後悔することが多くあります。葬儀はやり直すことができません。葬儀で失敗しないための留意点を記載します。
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①平素から家族で葬儀について話し合っておく
親の死や葬儀の話など言い出し難いものですが、平素の会話の中でどんな葬儀がいいか、どのような希望をもっているかなど話し合っておくことが大切です。最近は、終活の一環として、エンディングノートや遺言書などで自分の希望や考えを家族に伝える人々が多くなっています。

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②親戚、知人・友人など周囲の人々の想いを忘れずに
最近、本人の意思を尊重して身内だけの「家族葬」にする場合が増えていますが、本人と親しかった人の想いにも充分配慮したいものです。身内だけの「家族葬」が終わった後で、葬儀に参列できなかった親戚や友人・知人が「せめてお焼香だけでも」と次々と自宅に訪れ、その応対に遺族は疲労困憊してしまい「ちゃんと葬儀をすればよかった」と後悔した事例もあります。

信頼できる業者

③信頼できる葬儀業者を選ぶ
葬儀は、業者選びが重要であり、葬儀の成否は葬儀業者選びで9割決まると言われています。葬儀業は、許可、認可、届け出など法的規制が全なく、だれでもが葬儀業を行なうことができる為、中には電話一本で取次ぎ、斡旋を行なっている者やインターネットで斡旋する者など顔の見えない葬儀ブローカー存在します。
★信頼できる葬儀業者を選ぶには、次の点に留意することが大切です。
  Ⅰ.店舗や葬儀会館を持っているか。
  Ⅱ.事前相談に応じてくれるか。
  Ⅲ.地元の習慣やしきたりを知っているか。
  Ⅳ.地元の評判はよいか。
  Ⅴ.厚生労働省認定審査制度「葬祭ディレクター」等業界で取組んでおり
   資格を持っている人がいるか。

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④自分の考えや希望をはっきり言う
家族をなくした喪主・遺族は、悲しみの中で精神的にも不安定で、知識や経験も乏しく自分の考えをはっきり言うことが困難な状況にあります。このような状態の中で「何も判らないのでよろしく」と葬儀業者に白紙委任をしてしまう場合があります。「こんな筈ではなかった」と後悔しないために自分の意見・要望ははっきり言いましょう。
  Ⅰ.葬儀の形式、規模、予算など自分の考えを伝える。
  Ⅱ.解らないことは納得いくまで説明を受ける。
  Ⅲ.素人判断をしない。
  Ⅳ.全てにおいて無理をしない。
  Ⅴ.世間体を気にせず、見栄をはらない。

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⑤見積書は必ずもらう
ブローカー的葬儀業者の中には、「50万円で全てやります」などと口約束で引き受ける者もいます。トラブルにあわないために必ず見積書をもらいましょう。
  Ⅰ.見積書は契約書である。
  Ⅱ.見積書に記載されているものの他に、別途料金、追加料金、立替え
   金等があるか
  Ⅲ.必ず確認する。変動費があることを確認する。
  Ⅳ.各項目内容、単価、数量、金額等納得するまで説明を求める。
   打合せ、見積り交渉には、責任のもてる家族2人以上で行なう。

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⑥予想外の出費にも留意する
家族の貸衣裳代、交通費、食事代や遠方からの親戚などの宿泊費、交通費、食事代等、大きな出費となります。葬儀全体の予算の中で、考慮することが必要です。

葬儀業界の消費者トラブル

国民生活センター PIO-NETに寄せられた墓・葬儀 相談件数の推移
(2019年9月30日現在)【出展:国民生活センターホームページ)

消費者トラブル

※「葬儀サービス」は、葬儀業者が行う葬式のほか、火葬場、斎場、僧侶の依頼等葬式に関連する相談も含みます。

最近の事例

■地震の影響で墓石が倒れたため、寺が指定する業者に補修を依頼したところ約30万円かかると言われた。高額なので他の業者に依頼したいが寺に認めてもらえない。
■実家の墓を継ぐ人がいないので寺に墓じまいを希望したら、墓石撤去費用と永代供養料として高額な請求を受けた。支払わなければならないのか。
■墓を処分しなければならなくなり、寺に相談すると約40万円の高額な費用を請求された。
■葬儀をしたが、合意していないサービスの料金を葬儀会社に請求された。支払義務があるのか。
■葬儀の契約をしたが、業者の説明が不適切であったため、不要な追加契約をさせられた。返金してほしい。
■低価格で葬儀が行える業者に父の葬儀を依頼したが、必要な保全処理を案内してもらえず、遺族に後悔が残っている。
■義理の父が死亡したので、契約していた冠婚葬祭互助会の葬儀サービスを利用した。しかし、互助会の積立金だけでは葬儀ができず、高額な支払いとなり不満だ。

最後に

「葬儀」とは、故人の冥福を祈って成仏祈願を行う儀式です。家族の繋がりや命の大切さを感じることができます。また、残された御遺族・御友人と故人との別れの場として大切な意味があります。

我々葬儀業者は、一分一秒を大切に、式を運ばせていただく責任があります。葬儀、葬儀に掛かる費用も含め、しっかりとご遺族に寄添い、業界の健全化へ尽力してまいります。

最後のお礼

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