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【創作論】違法利用との接し方-「漫画村」騒動から得るべき事とは-

当記事について

カクヨムなどで公開していた作品です。
・公開から2週間を目途に有料記事に移行する予定です。
・公開から1年後以降に無料版を公開する場合がございます。あらかじめご了承ください。
・後日複数記事をマガジン形式でセット販売することを検討しております。
こちらの欲しいものリストからプレゼントを貰うと、更新頻度が高くなったり質があがったりします。
こちらから好きなものをお買い物をするだけでも蒼風に微量ですが還元されます。
【以下カクヨム概要欄より抜粋】
・本作は所謂「漫画村」騒動を見て、またその周辺の反応を見ていて考えた事を書いたものです。
・参考文献や論拠を揃えて書いたものではございません、あらかじめご了承下さい
・どうしても内容に納得が行かない場合は、反論のエッセイ類を書いてください。歓迎します。

本文

0.はじめに

 まず初めに断っておこう。本稿は、言ってしまえば自分の「直感」に頼っているところがある。言い方を変えるならば、ともすれば若干論拠に欠けるという部分がある。例えば数千人にアンケート調査を実施している訳でも無ければ、現在行われている、知名度の低いムーブメントに対して、隅々まで把握している訳でも無い。

 要するに洗練されている訳では全然ないのである。そこについてきちんと理解をした上で読み進めて頂きたい。とはいえ、ある程度論理だてているつもりだし、別にトンデモ理論をぶち上げているつもりでもない。今後議論されるべきだし、洗練されるべきだが、その上でまず「どっちに進んだらいいんだろうね?」という疑問。それについて、一つの回答を提示してみたい。そういう物である。

 本題に入ろう。これを読んでいる皆さんは漫画を読むだろうか?恐らく生涯で「漫画」という媒体に一度も触れた事が無い、という人間は皆無なのではないかと思う。それこそ新聞をパラパラめくっていれば四コマ漫画に出くわすし、なんなら参考書にだってわかりやすくなるように2コマ、3コマの漫画が描かれている事も珍しくない。

 そんな漫画に関して今、ちょっとした事が話題となっている。もしかしたらピンと来た方も多いかもしれないが、無料で漫画を読めるサイトの事である。違法サイト、などという表現を使っているところも多いだろうが、今回はその手の表現は出来るだけ避ける。自分自身が余り法律に詳しくないというのもあるが、一番の理由はそもそも「違法かどうか」は余り重要な問題ではないからだ。そんな所にこの事の本質は無い。本稿で書きたいのはまさにその事である。

 ここまで読んで恐らく違和感を抱いた方もいるだろう。何ならきちんと違法と言うべきだと思った人も居るかもしれない。しかし、繰り返しになるが、大事なのはそこでは無い。真に重要なのは「漫画を余り褒められない方法で読んでいる人間を撲滅する事」では無い。「作家がその技量等に応じて、きちんと評価され、それ相応の金銭を受け取る」という事だ。ここを違えてはいけない。

 確かに、正規以外の方法で漫画を利用されれば、作者に入るお金は結果的に減っているのかもしれない。しかし、「じゃあ違法なサイトを片っ端から潰してやる!」とファイティングポーズをとるのが正しいやり方なのだろうか。自分にはとうていそうは思えない。

 では、どうするべきなのか?一体この問題は何を訴えかけているのか。我々はどうするべきなのか。そんな事について答えになるような、ならないような、そんな事をつらつらと書いていこう。本稿はそういう物なのである。

 最後になるが、本稿は決して専門書などではない。それどころか、割と個人的な「こうじゃね?」的な発想によって成り立っているところが多い。だから別に肩肘を貼る必要は無いし、ポテチでも食べながら読んでくれていい。ただ、これを見て、「戦うべきではない相手と戦おうとする人」が、一人でも減ったのなら、それは、とても喜ばしい事だ。そう、思う。

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