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【✏】えんぴつ堂#654~#721

使用の手引き… https://note.com/souffle_lyric/n/n0ba1320f658a
ごゆっくりどうぞ!

【654】
【✏️】
いきなり話しかけるのは
少しハードル高めかも
「おはよう、あのね」
挨拶は時に踏み切り台
晴天にちゅんと鳴くスズメ達も
おはよう、どうか味方になって

【655】
【✏️】
真昼の夢破れて眠り
真夜中の夢破れて目覚め
それでもまだ
散らばる夢の欠片を繋ぐ
集めて泪で接着する
僕の一部になる欠片

【656】
【✏️】
あたたかい光が
もしも人のかたちをとったなら
それはあなたのことでしょう
頬を寄せて目を閉じる
この風が吹き抜けていくまで…

【657】
【✏️】
見かけ・年齢・境遇も
あれが出来るこれが出来ないも
恋の前には小さなこと
小さなこと
恋をするなら
愛になるのは
胸の奥の
リボンをほどきあえる人

【658】
【✏️】
推すようになりました
推してる時、とてもしあわせ
色づくあぶくが見えるようです
あなたの推しとは違う!と波打ち
推面の下で目を閉じて
新たなあぶくを糧に生きます
そんな推し活喜怒哀楽

【659】
【✏️】
ひっそりと
涙浮かべて
泣き寝入り
また会えたねと
悲しみの海

【660】
【✏️】
キミを見る
その度ラボの鍵が開く
解を教えて
キミ研究所

【661】
【✏️】
あの人に
憧れ歩き出した道
僕よ誰かの
「あの人」になれ

【662】
【✏️】
触れれば溶けて
触れれば散って
散々な儚さなのに
またきみたちに会いたくなる
雪と桜
寒い事ばかりではないと
伝えるように舞う
天を見上げるひとときをくれる

【663】
【✏️】
ふたりきり
ただ抱き合って眠る日は
どんな意味さえ
越えられる夜

【664】
【✏️】
光の中、薬指を絡めて
伸びてく影だって並べて
「ずっと二人でいたいよ」
何て大それた願い
ずっと守りたい誓い

【665】
【✏️】
光になれ、この心よ
絶望をもあたためて
固い結び目ほどいていく
眩しさに手をかざして
思わずそっと微笑んだ時
その吐息を希望と呼ぼう

【666】
【✏️】
赤子泣く
残響の中
詰まってる
教科書よりも
大切な事

【667】
【✏️】
「楽しみ!」と
チケット持って
はしゃぐキミ
そんな笑顔が
いま楽しくて

【668】
【✏️】
誰しもに
等しく注ぐ
空の色
染められながら
こなす予定よ

【669】
【✏️】
汚れなき
涙をこぼし
浮かべては
あなたが好きと
しろいこくはく

【670】
【✏️】
晩御飯
逸品だったり
手抜いたり
この一品が
わたしを映す

【671】
【✏️】
夜がくる
もうひと頑張りしたいから
昼間の涙は
夕日に置いて

【672】
【✏️】
一つとて
同じ朝の無いこの世界
震えながらも
今を生きよう

【673】
【✏️】
可能性
お前が勝手に
決めるなと
歯を食いしばり
重ねる努力

【674】
【✏️】
オーダーは
Mのキャラメルマキアート
噂話とカフェミュージック

【675】
【✏️】
僕が後ろを向かないと
この猫は甘えてくれないみたいだ
プライド秘めてツンと居る
それでも
孤独にはしないよと
知らないフリして背中を向ける
近づいてくる体温を
猫背にそっと感じながら

【676】
【✏️】
濡れベンチ
座れないねと
笑いつつ
傘とおしゃべり
雨のバス停

【677】
【✏️】
異風景
続く路地裏
滑り込む
この世界から
隠れるように

【678】
【✏️】
冷えビール
熱い焼きそば
飲み込んで
仰いで待つは
打ち上げ花火

【679】
【✏️】
またしても
家出迷子の
モチベーション
一口チョコで
連れ戻せるか

【680】
【✏️】
キミに直接この言葉を
伝える事はきっとないだろう
会う事だってないかもしれない
ボクはボクだけはこの言葉を
焼けゆく空に封じ込めて
覚えているよ
一日が何度終わろうとも
この色を

【681】
【✏️】
心のオトが聞けたなら……
二人のそれを近づけて
鼓動の奥を感じあおう
同じオト、違うオト
不協和音でも構わない
ありのままなキミの音を
目を閉じて
オルゴールみたく聞いていたい

【682】
【✏️】
駆け抜ける
君はまさしく
風雲児
憧れながら
傍行きたくて

【683】
【✏️】
悶々が
積み重なって
ミルフィーユ
噴火より前
食べてしまおう

【684】
【✏️】
「進む」一択しか選ばない
世界は今日も暴れ馬
仕方がないから手綱を握って
ボクらなりに歩いてみようよ
手を握った…
止まらない体温を感じて
世の中に負けじと前を見据える
壮大じゃなくたって
毎日は前進冒険記

【685】
【✏️】
新しい食器を迎えた
お店みたいな
ディスプレイは作れないけれど
食器棚のここにしまって
この洗剤で洗うんだよ
初めては
どのメニューを盛りつけようか
新しいレシピに挑戦しようか
純粋無垢にきらきらと
光る食器よ
割れる事なくよろしくね

【686】
【✏️】
流転する
虹の橋その
向こう側
手を振るきみが
嘘だとしても

【687】
【✏️】
こんばんは
ボクはキミの中の存在
ある時キミの無意識が気づいて
心を開けて迎えてくれた
暖かな心臓を知った
とくんとくん
その日から
もう窓の外にボクはいない

【688】
【✏️】
行間に
余白・消し跡・口噤み
有言以上に
無言が語る

【689】
【✏️】
大切なものは
さりげなくやってくる
ふとしたキミの言葉
何となく食べた味
シャッフル再生の音楽
ふわり流れた香り
気づかないうちに
宝物になっていた

【690】
【✏️】
辛抱に
何とかひとつ線を引く
最幸抱が
ちらりと見えた

【691】
【✏️】
叶わなかった夢だって
姿を変えて戻ってくる
叶えようと重ねた努力は
歩む未来の糧になる
だから0じゃない
十も一緒に入ってる
叶という文字
叶わなかった事だって
無意味じゃないと叫びたい

【692】
【✏️】
目覚めれば
仕事家事趣味付き合いと
人間世界
かくも難し

【693】
【✏️】
天下一
獲りたる人の
ニュース聞き
胸に灯りが
ともる夕暮れ

【694】
【✏️】
杖をついたおばあちゃん
昔はこれで魔法が使えたの、と
唇に指を立ててみせる
満面の笑顔の前には
皺も染みも敵わない
それさえもきっと彼女の魔法
自然の流れに身を任せ
やさしくやさしく歳を取る

【695】
【✏️】
静寂は祈りの時間
目を閉じて手を触れ合わせる
弱っているあなたの
悲しみの涙が乾きますように
強がっているきみが
肩の力を抜いて過ごせますように
静寂は祈りの時間
これから私の行く道にも
幸福の欠片が少し
こぼれ落ちていると嬉しい
静寂は祈りの時間

【696】
【✏️】
静けさが
枯れ葉を抱き
満ちてゆく
秋から冬へ
秋から冬へ

【697】
【✏️】
捉えれば
臨戦態勢
鬣を
強く逆立て
遠吠え鳴らせ

【698】
【✏️】
まだ履き慣らせてないけれど
色と艶に一目惚れで
すっかりお気に入りの一足
あなたに駆け寄って踊りたい
下を向いてもいいよ
足元から舞い上がる
幸せを共有
このお気に入りの靴で

【699】
【✏️】
広い星
こころもようも
いろいろで
晴れてる人が
傘差し掛ける

【700】
【✏️】
全部ぜぇんぶ欲しくなって
全てを知った気になっちゃって
また欲望に振り回されて
後悔するけど悪くもなくて
ああ全部ぜーんぶ欲しい
欲張りなボクが棲んでいる

【701】
【✏️】
部屋の中
ずっとそばにいてくれたキミに
別れの挨拶を告げて
ゴミ箱の中へそっと置く
サヨウナラ
潤む瞳
いっそゴミ袋に入れようか
もう少しだけ取っておこうか
壊れたキミ
逡巡が溢れて
掃除の手が止まる

【702】
【✏️】
敏感繊細過剰反応
恐怖弱音で縋り付く
だけどもこの痛みは現実
涙ででも向かい合うしかない
いつか瘡蓋
心ごと強くなるまで
今はひとすじのひりつく傷

【703】
【✏️】
雪が降った夜
素敵な夢を見た朝
料理が上手にできた昼
嬉しいを最初に伝えたいヒト
それがあなた…待ってて
一途に心を届けたい
笑顔をシェアできたなら
幸せって思うから

【704】
【✏️】
隣から
漏れて聞こえる
楽器の音
五月蝿くもあり
楽しくもあり

【705】
【✏️】
歯車と
なるなら他も
巻き込んで
面白い歯を
噛み尽くそうか

【706】
【✏️】
疲れ果て
呪文屋さんに
立ち寄った
よくできたねを
ひとつ下さい

【707】
【✏️】
もうやめて 社交辞令はアレルギー
ほんとの事を ちゃんと教えて

【708】
【✏️】
ヒーロー?ヴィラン?
時代や場所や人の目が
僕の生き方定義する
まるで生まれ変わるように
reverseして
Rebirthする
ミスキャストだと訴えてみても
どこ吹く風なんだ
それなら渡りきってみせよう
裏返って生まれ変わって
細くて酷なタイトロープを

【709】
【✏️】
やっちゃった!
あなたをスマホに
封じ込め
今日のデートは
あたしがリード!

【710】
【✏️】
君がふと
その夢語り出した夜
叶えて欲しい
「RE:」が伸びていく

【711】
【✏️】
うんうんと
そばで、隣で
声に出して頷くよ
そして
自立と依存は違うから
泣き止んだ後はどうかしっかり
自分の力で辿り着いて
振り返り過ぎちゃいけないんだ
相応しい距離を応援するよ
心地よい距離を肯定するよ

【712】
【✏️】
初めてのこの気持ちと
出逢ってしまったその道には
胸を押さえたくなるような
きらめく風が吹いていた
こんなにも甘くて熱いのに
気づかないふりを許さない
我が物顔で歩いてきた
初恋と道でぶつかった
喜怒哀楽が解き放たれる
メランコリックな通せんぼ

【713】
【✏️】
気まずさが吹き飛んでいくお喋りで
沈黙照らす光になるよ

【714】
【✏️】
戦場に明け暮れ果てて食い縛る千の怒りと万の悲しみ

【715】
【✏️】
美術展絵巻物より放たれるいとゆるやかな時空の光

【716】
【✏️】シーリングスタンプ貼って封をしてこれで二人の秘密になった

【717】
【✏️】
川水面落ちた花びら流れゆく花の一生僕の人生

【718】
【✏️】
無反応無関心が
蔓延るこの世界の中
感情の針がふれることは
きっとかけがえない一瞬
意識…好きになっていく
推して恋して愛してハマる
もっとと求める自分の姿は
以前とは別人
少しの危うささえ滲ませて
感情が溢れ出していく

【719】
【✏️】
もう夢に出ないで
記憶にいないで
叶わないって分かってるから
飛び立っていって欲しいんだ
君の止まり木はもうやめたのに
そうなりたがってる自分がいる
神様、君様
今度こそ
今度こそ
今度こそ
さよならをください

【720】
【✏️】
春を飾る主役はきっと
華やかばかりじゃないでしょう
長い長い下準備を経て
妬まれ恨まれ羨望も受けて
凛と咲く
風の誘いを受け舞い踊る
春を飾る主役の矜恃
咲き誇る

【721】
【✏️】
明日も強風
前髪宇宙はビッグバンでしょう
諦め手櫛でとかしながら
食材買いに出かけましょう
あったかいシチュー作って
大鍋のようにどっしり構えて
切なさに吹かれすぎないように
天気予報にありがとを言った

お気に召しましたら是非お願いします! 美味しい飲み物など購入して、また執筆したいと思います ( ˙︶˙ )