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自己満足という生き方

12年ぶりに「バースデーサイエンス」で私の今年のサイクルを調べてみた。それによると、今年は「研究」の年。方向性を定める時だ。自分の原点に立ち返り、自分の存在意義を考え、何がしたいのか、何を目指すのかをはっきりさせる。付加価値(容姿やキャリア)ではなく人間性(内面)で勝負するとき、とある。

病気をするまではワーカホリックだった私。業界で有名になり、さらに高みを目指して努力を惜しまなかった。思えば長い長い躁状態だったのかもしれないが、とにかく全力疾走だった。そして病気でキャリアも肩書も失ったら、当然、自分が何者なのか分からなくなった。それから14年。未だに自分が誰なのかを探している。

こんな状態だから、自分の新しい立ち位置を定めるには、今はちょうど良い時期だと思った。

病気をする前は「人からすごいと思われたい」「自分は特別な人間だと思われたい」「他人に対して影響力を持ちたい」という、他人軸で生きていたように思う。でもすべてをリセットしたいま目指したいと思うのは、自分軸で生きること。「自己満足」という生き方だ。

他人の役に立つとか、他人に良い影響を与える、などという生き方は今の私にはとてもできない。でも、自分が心穏やかに、楽しく、丁寧に生きることを追求する生き方があっても良いのではないだろうか。

丁寧に美味しいコーヒーが淹れられる。美味しいご飯が作れる。花や野菜を育てる。生きとし生けるものと心を通わせる。楽しんで絵が描ける。より良い自分になるために、日々勉強する。

こういうことで私は満ち足りた気持ちになる。誰にすごいと思われなくても、自己満足ができれば、自分で自分を幸せにできれば、それで十分ではないか。

他人軸を捨てると言っても、他人との関わりなしに生きていくことはできない。これからは「他人にどう思われるか」と戦々恐々とするのではなく、他人に慈しみの目と温かい笑顔を向けることを心掛けていきたい。

そして何よりも、そういう自分を受け入れ、心から良しと思える私でいたいと思う。


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