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【双極性障害】腸内環境を整える

「マンガで分かるココロの不調回復 食べてうつぬけ(奥平智之 著)」によると、腸内環境を整えることは、精神疾患を改善させるのにとても有効なのだそうです。

腸管に炎症があると、必要な栄養やお薬が吸収されなくなり、精神疾患が悪化したり、薬が効きにくくなるといいます。

私たちの腸は、糖質過多な食生活や食品添加物、ストレスなどの理由で腸管に炎症が起きやすくなっています。ビタミンやミネラル、薬などは主に腸粘膜で吸収されますが、腸粘膜が炎症を起こしていると、リーキーガット症候群(栄養が腸で吸収されなくなる)を引き起こします。リーキーガット症候群になると、栄養素の吸収が阻害され、栄養不足や薬が効かなくなってしまいます。

リーキーガット症候群は血糖調節障害も引き起こすため、血糖が乱高下して様々な精神障害があらわれます。

特に鉄は腸粘膜の炎症で吸収されなくなります。鉄が不足することは、精神状態の悪化、特にうつ症状の悪化に直結していますので、腸を健やかに保つことはとても大切なのです。

ぜひ、腸に優しい食べ方をしましょう。よく噛むこと、精製糖質を減らすこと、グルテン、カゼイン(小麦や牛乳に含まれている)を減らすこと、同じたんぱく質を食べ続けないことが腸を守ります。

せっかくいろいろな薬を飲んでいても、腸が荒れていれば吸収されず、意味のないことになってしまいます。腸を整えることはとても大切なのですね。

また、腸内細菌を元気に育てることで、抑うつ症状が改善されるという研究があります。最近の科学で、「腸と脳が対話をしている」ことが分かってきました

「腸と脳(エムラン・メイヤー著)」によると、最近の研究で、腸(腸内の微生物)と脳が対話をしているということが明らかになっています。

私たちの腸に住んでいる微生物は、身体の主な情報収集システムと密に連絡を取っているのです。脳が「幸せ」「不安」「怒り」「ストレス」などの情報(シグナル)を感じると、そのシグナルを腸内細菌が聞きつけ、腸内細菌がシグナルを脳に送り返すことで、こういった気持ちを強めたり長引かせたりしているのだそうです。

また、うつ病に大きな影響のあるセロトニンは、かつては脳だけにあると考えられてきましたが、今では体内のセロトニンの95%が腸内の細胞に蓄えられていることが分かっています。このセロトニンを蓄えている細胞は、私たちが食べたものや脳からの感情のシグナルを受け取り、直接脳に送り返しています。これらの腸内の微生物や細胞は、うつ病の進行、うつ病の重さや持続期間に強い影響を及ぼしていると考えられています。

「腸と脳(エムラン・メイヤー著)」は、一冊を通じて、食習慣を整えて腸内細菌の環境を良くすることで、うつ病などの脳の障害に良い影響を与えられると繰り返し述べています。

上記2冊の本では、プロバイオティクス(腸内環境を整えて身体によい影響を与える微生物)を摂ることを勧めています。

発酵食品(ぬか漬け、キムチ、味噌、納豆など)、ヨーグルト、乳製品、フルーツジュースに含まれるプロバイオティクスを摂ることで、体内のコントロールシステムを整え、気分や睡眠が改善されていきます。腸内細菌のえさになるオリゴ糖を一緒に摂ると、より効果的です。

その他、オリゴ糖、食物繊維、魚油(EPA)、オメガ3系オイル、ボーンフロス(骨からとっただし)は腸管の炎症を抑える働きがあります。

特にオメガ3系の油(えごま油、アマニ油、サチャインチオイル、青魚の油DHA,EPA)は腸管の炎症を抑えて栄養の吸収を良くし、うつ症状を改善しますので、サラダやヨーグルトなど色々なものにかけて食べると良いですね。

特にビフィズス菌が、市販の抗うつ薬レクサプロと同じレベルで抑うつ状態や不安を緩和するという研究結果があります。

ぜひ、腸内の微生物と脳が良い対話をかわせるよう、腸内の微生物に与える食べ物に気をつかってみましょう。

お料理をする気力の出ないうつの重い時は、やはりヨーグルトがいちばん手軽に食べられると思いますが、頻繁に買いに行くのが辛い、ヨーグルトが嫌いという場合は、ぜひサプリでビフィズス菌を補給しましょう。

カナダ在住の私の友人は、うつ病でクリニックにかかっていましたが、セントジョーンズワートとあわせてプロバイオティクスを処方されていると言っていました。

私の父は、森下仁丹の「ビフィーナ」というビフィズス菌を20年ほど続けて飲んでいます。父方は腸に疾患の多い家系ですが、父は心身ともに健康を保っていますので、きっと効果があるのだと思います。森下仁丹の20年以上のロングセラー商品です。

腸内細菌を元気に育てて腸を整えることは、うつ病の治療だけでなく、身体全体の健康にとってもとても良いことです。取り組んで損になることはひとつもありません。ぜひトライしてみてくださいね!

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