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ソトナカプロジェクト、始めます。

こんにちは。私たちは「ソトナカプロジェクト」のメンバー一同です。
この変わったプロジェクト名は、メンバーの多くが霞が関の「ソト」である民間で社会人生活をスタートし、転職して霞が関の「ナカ」に来たことから名付けられました。所属は財務省、経済産業省、農林水産省、厚生労働省などバラバラ、役職も係長級から課長級までさまざまです。民間からの中途採用を定期的に行っている官公庁は多くありませんし、レアキャラといえるかもしれません。

※メンバーの一部が珍しくリアルMTGした際の記念写真。(撮影時のみマスクを外しています)

霞が関で人材の確保が課題となって久しい昨今。中途職員が生え抜きの職員と協力し合って新たな価値を生むためには、新卒・中途の枠を超えて多様な人材がより活躍できる環境づくりが大切です。私たちは、そのための方策を担当大臣や、政府・各省庁の人事関係者に提言すべく活動しています。

このnoteは、霞が関における中途採用でのキャリア形成に関心がある方や、機会があれば今後考えてみたいという方、霞が関の仕事の仕方や人材の確保などに問題意識を持つ方に特に読んでほしいと考え、執筆してまいります。

note初回の今回は、次の3つのことをお話ししたいと思います。

1.なぜ提言する?
2.どんな人が活動している?
3.今後noteでお届けしていくこと

1.なぜ提言する?

転職のきっかけも、霞が関に入った時期もばらばらの私たちは、「公務に重要性とやりがいを感じる」という共通点で結びついています。ただ、霞が関に人材を呼び込む力は、残念ながらまだまだ足りていません。新卒、中途に関わらず、そもそも公務というキャリアを選択肢として知ってもらい、魅力を高めること。これが、今の霞が関には必要です。

メンバーの一人は、入省から数年後、水産加工業を所管する課の職員として東日本大震災に直面しました。毎週のように被災地に足を運び、時に「国の対応は遅い」と厳しい叱責を受けながら、被害を受けた方々からニーズを聞き取り、関係者と調整を重ねて復興支援策をまとめました。生産者からの「本当にありがとう」の言葉は今も忘れられないと言います。

被災した宮城県石巻市の水産加工団地(水産庁HPより)

法律や予算、そのほか様々な政策手段を使って、社会の課題を解決すべく努力する。今民間で働いていても、どこかで関わってみたいと考える方は多いのではないでしょうか。

他方で、「霞が関」という単語には、ネガティブなイメージも付いて回ります。試しに手元のスマートフォンの検索エンジンに「霞が関 官僚」と打ちこむと、関連キーワードには「激務」「ブラック」といった単語が並びます。総合職採用の申込者数は減少し(6年で約3割減)、20代の自己都合退職者数は増加している(6年で4倍以上)という状況で、人材の確保に苦戦しています。

コロナ対応、少子高齢化、グローバル化やデジタル化の遅れ、気候変動と頻発する自然災害、不安定さを増す安全保障環境…。いま、霞が関が直面する問題は日に日に複雑・高度なものになってきており、政府の役割もこれまで以上に大きくなっていると感じます。

能力・意欲があり、多様性のある人材を、霞が関の外部からもタイムリーかつ安定的に採用していくことは、同時に、新卒職員にとって働きやすい環境をつくり、育成し、離職を防ぐことにもつながります。

ソトナカプロジェクトが行った霞が関の中途採用者向けアンケートでは、国家公務員に中途で応募した際に感じた懸念や不安について、ブラックな働き方や独自の組織文化に馴染めるのか、といった回答が上位を占めました。

中途採用人材へのアンケート byソトナカプロジェクト (2022年4月実施・回答数97)

ソトとナカの両方を経験した私たちが気づいた霞が関の仕事の魅力を再発見して社会に伝えること。そして、霞が関自らがよりよい組織に変わっていけるように、ソトの視点を持つ私たちが、ナカの人たちと対話して、ナカの立場や考え方も十分に理解しながら提案をしていくこと。ここに意義があると考えています。

2.どんな人が活動している?

私たちの新卒就職先は、外資系コンサルティング会社、メーカー、ベンチャー企業、マスコミ、銀行等々、本当に様々で、社会人としての年数や、経験してきた職務、身に着けたスキルも異なります。
また、霞が関の変革を考えるのであれば、長く働いている職員の知見も必要ですから、新卒で霞が関に入り人事制度に詳しい生え抜き職員も、メンバーに加わっています。

今年1月から主にオンラインで、時にリアルで打ち合わせを重ね、各省庁の人事担当者や有識者、民間の人事担当者などからヒアリングを行い、提言を日々ブラッシュアップしています。

コアメンバーの一部と広報担当のミーティング。深刻な話題も前向きに語る!がモットーです

3.今後noteでお届けしていくこと

 今後noteでは、メンバーがソトナカプロジェクトにかける思いを語る投稿や、知られざる霞が関の仕事の魅力、提言に向けた活動の進捗状況などを、随時お伝えしていきたいと思います。ご期待下さい!

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