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技術者は、科学者である。

仕事で、ものづくりの会社に関わらせていただくことが多い。

自分も手を動かすことが好きなので、割とお話を聞くことが楽しいのです。


特に、エンジニア・技術者の方の、技術以外の話を聞くのが面白い。


本当に一流の技術者の方の話には、思想や哲学があり、

そこには統計学や確率とは相反する一見ロジカルとは思えない要素がある。


たとえば、

一般的に失敗すると言われているパラメーターを

さらに超えた先で実験を成功させたり、

混ぜたらいけないものを混ぜたりw。


実証実験を通じて、統計学や常識を超えていくあたりに

技術者の哲学が見える。

それのプロセスがとても面白い。



そして、結果的にも、一見非合理的なチャレンジが

一般的な技術者との圧倒的な結果の差を生み出し

その技術者を一流にしている。


強い組織には、必ずそういう哲学を持った技術者がいる。


クロナード・ベールという作家は

「実験医学序説」という本の中で

科学者は、哲学者であるべきだといっている。



科学者は実験によって

客観と主観をつなぎ、統計学から脱却すべきだといっている。

実験によって、精神と思想の自由を宣言すべきだといっている。


まさに!優れた技術者とは、

技術と哲学と思想を併せ持った科学者といえる。


もはや、

新しい技術を開発する技術者は、

新しい科学分野をつくる科学者なのかもしれない。


エンジニアとか、技術者とか、

誰かが決めた近代の限定的なイメージがある職名より

何かの科学者っていったほうがワクワクしますね。


子供のころ、なんでもいいから、

何かの科学者になりたいと思ったこと思い出しました。




【参考文献】

松岡正剛の千夜千冊 0175夜 クロード・ベルナール

クロード・ベルナール「実験医学序説」岩波文庫

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