3. 中尾隆一郎『最高の結果を出すKPIマネジメント』
数字偏重。ご多分に漏れず、ぼくのKPIへのイメージはそれだった。
KPIで管理せよ。しばしばそう促されるものの、経理という比較的定量化されにくいであろう業務領域において、KPIマネジメントは本当になじむのだろうか。もしKPIマネジメントがなじまないなら、代わりにどのようにマネジメントすればいいのか。
判断材料として選んだのが、リクルートグループでKPIマネジメントを実践してきたKPIマネジメントの伝道師、中尾隆一郎氏の『最高の結果を出すKPIマネジメント』だ。
KPIとは、事業成功の鍵を数値目標であらわしたものである。
事業成功の鍵を別のことばにすると、最重要プロセス、いわゆるCSFやKSFと呼ばれるものである。
事業の成功そのものの数値目標はKGIであり、つまりは、KPIはKSFを数値化した、KGIの達成に向けての先行指標に過ぎない。
KSFを特定し、KPIを掲げたうえで、KGIの達成に邁進する。
いやはや、似たことばがあまりにも多いのと、肝心のKSFの特定にまだまだ時間と労力がかかりそうなため、KPIマネジメントの実践はもうしばらく保留とする。
ところで、本書はところどころに挿まれた図解がとても印象的だった。
すべて白と黒の2色のみ。文字だけのシンプルなものもある。決してキラキラのスライドではないが、妙にしっくりきたので、51枚の図をすべてスマホに保存した。
いかにシンプルで効果的な図をつくるか。それも、ぼくにとってのKSFなのかもしれない。
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