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なぜ、嗅覚の衰えは危険サインなのか?

先日、京都の街中を自転車で移動していたら、インドのお香の匂いが鼻に飛び込んできました。

その瞬間、23歳の頃に行ったインドのバナラシの情景が思い浮かび、鴨川ではなくガンジス川のヌルヌルした川底の感触や、旅をしていた頃の気持ちまで思い出したのです。

このように、匂いを嗅いで過去の記憶が蘇ってくることを「プルースト効果」と呼ばれています。

プルースト効果の「プルースト」は、フランス人作家であるマルセル・プルーストの「失われた時を求めて」という作品の中で、

”主人公が紅茶にマドレーヌを浸したときの香りで幼少時代の記憶を思い出す”という描写に由来しているのだそうです。

実際に匂いを感じる「嗅覚」と「記憶」は、医学的にも密接に関係していることがわかっていて、論文もたくさん発表されています。

今日は「嗅覚」「記憶」について私が調べている事を書いていきます。

「最近、物忘れが多くて記憶力が落ちてきたな〜」という方は、進行させないためにどの様な事を意識すればいいのか参考にしていただければ幸いです。

嗅覚の衰えは危険サイン?

以前noteに書いた記事で、
「人間は身体の前に視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感がまず衰える」という内容を書きました。

五感の中でも、嗅覚の衰えは自覚しにくいと言われています。

嗅覚は五感の中でも特殊な存在で、大脳辺縁系という本能をつかさどる脳に直結しています。

大脳辺縁系には「記憶」を司る海馬があり、嗅覚情報は海馬に接続されているため、嗅覚と記憶は関係が深いのです。

日本人の認知症でもっとも多い「アルツハイマー型認知症」では、記憶障害よりも先に嗅覚の低下が症状として現れます。

つまり嗅覚の衰えを防ぐことができれば、記憶障害の対策にも繋がってきそうですよね。

今後の超高齢化社会に必要なこと

平成29年度高齢者白書によると、2025年には高齢者5人に1人が認知症になるという推計が出ています。

つまり嗅覚を鍛えることは、超高齢化社会をむかえる日本にとって老後生活を充実させるために色んな可能性があると思いませんか?

調べてみると、すでに「アルツハイマー病患者に対する アロマセラピーの有用性」という論文が鳥取大学医学部から発表されており、嗅覚刺激による認知症への対策は注目を集めていることが分かりました。

また、アルツハイマー型認知症の他にも、「レビー小体型認知症」と「パーキンソン病」でも発症早期から嗅覚障害があることで知られています。

だから、
「どの様に嗅覚を活性化させていくことができるのか?」
これは今後の日本社会においても重要なテーマの一つになってきそうです。

古武術の叡智で嗅覚を磨く

ところで、なぜ私がこの様な文章を書いているのかというと、私が来月主催する平直行「現役力」京都スペシャルセミナーのコンテンツを作成している時に「五感」について色々と調べていたのがきっかけでした。

実は認知症に関するテーマで文章を書いたのはこれが初めて。

普段あまり目を通さない分野の医学論文などを読んでいるうちに書きたくなってきたのでした。

講師の平さんがセミナーで講義するのは、伝統ある古武術の知恵をつかい、誰でもカンタンに身体機能を高めたり、五感を磨く方法です。

現代人はテクノロジーの進化で生活がしやすくなった分、頭は働かせるものの、動物としての身体機能や五感を働かせる機会が激減。

気づいていないだけで、年齢を問わず五感が鈍くなっています。

だから嗅覚においても、高齢者だけの問題だとは思っていません。

また五感といえば、私が治療院で普段からしている東洋医学の四診と呼ばれる検査法
・望診(視覚による検査法)
・聞診(聴覚、嗅覚による検査法)
・問診
・切診(触覚による検査法)

でも必要な感覚。

だから私は主催者という立場ですが、私自身もセミナーで学べる内容を楽しみにしています。

もちろん平さんのセミナーで学ぶことは治療院で患者様に役立てるよう、今後つかっていこうと思っていますが、今回のセミナーは一般の方も参加OK。

興味のある方は、ぜひセミナーで集中して一緒に勉強しましょう!
残席2名、お得な前売り券は8/30まで

セミナーの案内ページはこちらです
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