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ベトナム語学習(語学学習)のコツ

 ベトナム語を本格的に勉強し始めてから1年半が経ちました。
これまでの自分の経験をもとに、学習のコツを言語化してみます。

 まず、(ある意味当たり前と言えば当たり前ですが)語学上達に必要な要素は大きく以下の2つです。

・続けること
・正しい方法で学習すること

 学習方法については参考書や書籍でいろいろ解説されていますがその一方で、いかに継続するかについては、(その重要さにもかかわらず)軽視されているのではないかと感じています。

 なので今回は続ける事にやや重点を置きつつ、自分のベトナム語学習の経験から、語学学習での具体的な注意点ついて整理していきたいと思います。

<続けること>

 語学学習は量をこなすことが大前提です。そのためには続けること(辞めないこと、辞めても再開すること)が必要条件。

 1度の試験を切り抜けるのが目的なら直前に短期間で詰め込みもありかもしれませんが、純粋に語学の上達を目指すのであれば、短期集中よりマラソンのように長期間にわたって(緩くてもいいので)コツコツ続けることの方が大切です。

 自分の経験から、とにかく継続するために気をつけるべきことは以下の6点です。

1.楽しむこと

 当然ですが、楽しいことは続けられるし、嫌なことは続きません。

 勉強方法を選ぶときはついつい、学習効率(効果があるかどうか)ばかりを意識してしまいがちですが、どんなに効率的な学習方法や計画でも継続できなければ意味がありません。

 まずは、自分が楽しめるかどうか、を優先してみるのが、継続の秘訣です。

2.学んだ後に何をしたいかをイメージする

 語学学習のモチベーションの維持には、その学習が自分に何をもたらしてくれるのか、をイメージすることが効果的です。

 仕事とか立派なものじゃなくても、市場でおばちゃんと世間話しながら果物を買えるようになりたい、とか、ベトナム人の友人同士で冗談を言い合って笑い合いたい、とか、シンプルなものでいいと思います。

 先生や友人を「ベトナム語上手くなったね!」と驚かせたいとか、見栄的なものでもいいと思います。

 シンプルに自分が、「実現できたら楽しいそうだな〜」って思えることならなんでもいいと思います。

3.方法論にこだわりすぎない

 語学学習については英語を始めとして様々な方法論がありますが、よっぽど間違った方法で学習している場合を除き、結果的に学習時間や量の方が結果に影響を与えると思います。つまり、学習方法について考えることに時間をかけるよりはその分学習自体に時間をかけたほうが結果的に上達につながると思います。

 もちろん学習していく中で自分なりに学習方法の改善を意識する事は良いと思いますが、あまり学習方法にこだわりすぎて学習自体の時間がとられてしまっては本末転倒です。

 そもそも学習方法についてはこうすれば良いと言う正解はありません。人によって合う合わないもまちまち、同じ人であっても学習の段階によって、ある勉強法が合っていたり、合わなかったりというのは変わっきます。なので「完全に正しい勉強法」と言うものを探すこと自体がそもそも不可能なのではないかなと思います。

 語学学習の研究がテーマの大学の研究者であればそこに時間を割くのもいいかもしれませんが、純粋に語学の上達自体が目的であるならば、学習方法の探求に時間をかけるより、最低限効果があると思われる勉強法を見つけたら、あとは勉強自体に時間を割くことが結果的に早い上達につながるのではないかと思います。


4.無理なノルマを課さない

 これは完璧主義な人が陥りがちな罠ですが、学習を始める際に非常に重厚な学習計画(参考書1日何ページなどのノルマ)を作ってしまうことがあります。もちろんそれが達成できれば良いのですが、多くの場合そういった立派な計画は途中で挫折してしまいます。

 なぜなら学習1回分のボリュームが大きくなると、ついつい「もう少しまとまった時間ができたときにやろう」と言うふうについつい先送りしてしまい、結局継続できないからです。計画を達成していないことは後ろめたさにつながり、学習自体にネガティブな感情を持つことにもつながりかねません。

 まずは確実に継続することを優先して軽めの計画を作るのがいいと思います。軽めの計画でも一旦学習することが習慣化されれば、そこから徐々に負荷を増やしていくことも可能です。その方が最初から負荷を大きくするよりも、挫折して途中で諦めてしまうリスクが圧倒的に少なくなると思います。

 また、同じような意味で、出会った単語を全て覚えようとしないこと、も大事です。「ベトナム語勉強するぞ!」と気合いを入れて、「よし、1日つニュース記事を読んで、出てくる単語も全部覚えるぞ!」とかやるとほぼ間違いなく挫折します。100%を目ざさず、少しずつわかる範囲を広げていく、という感覚で十分です。

5.週1など定期的なレッスンを取り入れる

 真面目にコツコツ継続している人でも、何かをきっかけにその学習の習慣が途切れてしまう事はよくあります。例えば急に仕事が忙しくなったり、友人と海外旅行に行って1週間全く学習の時間が取れなかった、といった具合です。

 このように一旦継続が途切れてしまうことは、継続の上で非常に大きなリスクですし、また起こる可能性も非常に高いです。なので継続できることを前提にするのではなく、継続を頑張っていてもどこかで途切れてしまうこともある、ということを前提にしておく必要があります。

 1番簡単なのは週一回などの定期的なレッスンを入れておくことです。仕事や旅行等の都合でレッスンを休まなくてはいけないことも出てくるかもしれませんが、そうした一時的な中断の後に、再開のきっかけを与えてくれます。

 一旦中断するにしても中断した後のレッスンを事前に入れておけば、強制的に再開するきっかけになります。たまにちょっと億劫だなぁと思うこともあるかもしれませんが、そうした他人の目を入れておくことによって中断しかかった時に踏みとどまれたり、中断してしまっても再会できるきっかけになります。

 自分も週一回のレッスンを入れていて仕事や旅行等の都合で休んでしまうこともありますが、そうした中断の後にもまたレッスンのスケジュールが入ってくることにより再開、継続できています。もしレッスンを入れていなかったらどこかのタイミングで中断してしまいそのままになっていた可能性もあるのではないかなと思います。

 継続することのコツを書いている中で、やや逆説的ではりますが、継続できないことを前提とすること、そして、継続できなかったとしてもまた戻ってこれる、そんな仕組みを考えていくことが”継続”するために大事だと思います。

6.同じ言語を学習している外国人と繋がる

 同じ言語を学習している外国人とつながるというのもモチベーション維持では有効な方法の1つです。

 外国人同士で実際にベトナム語を使ってコミニケーションを取れることで、自分の学習の進捗の手ごたえを確認することができます。なお、同じ日本人同士でもいいですが、できれば違う母国語を持っている人の方が自分のベトナム語が通じるかどうかを試すのにはいいと思います。(日本語訛りのベトナム語でも日本人同士では理解できてしまうので)

 また、自分よりその言語が上手な外国人と合えば、自分ももう少し学習すればあれだけ上手くなれるんだと言うような身近な目標になりますし、自分と同じ位のレベルの相手であれば自分も負けてられないなと言うような刺激がもらえます。

 ちなみに自分は非常に飽きっぽく継続が苦手な気質なのですが、こうした気質をコントロールして何かを継続するには、これらに関する本を読んで継続や習慣化に関する心理を理解することがとても助けになりました。

 これまで読んだ中で特によかったのは下記3冊です。何かを継続することに苦労されている方には得るものがあると思います。


 物事を習慣化するためには、小さい習慣からスタートすることが大事。

 何かをやり抜く力GRITとは何か?GRITの有無で人はどのように変わるのか?どうしたらそれを身につけることができるのか?

 続けられない、ついつい面倒になってしまう、やらなくてはいけないと分かっているけどできない、のは何故か?どうしたら改善できるのか?を人間の心理的な面から解説した本です。


<正しい学習方法>

 次に学習方法についてです。上述の通り、個人的には方法論にはこだわり過ぎない考えですが、最低限意識している(意識してきてよかったと思える)のは以下の4つです。


1. 発音はネイティブに習う

 間違った発音はできるだけ早めに直して、間違った癖をつけないことが大事です。間違った発音で覚えてからそれを矯正すると二度手間になります。

2. 会話力アップのためには実際に会話をする

 文法だけやってても話せるようにはなりません(なるかもしれないけど必要以上に時間がかかります)。日本では学校での英語学習の弊害か、語学学習=参考書で文法問題を解く、ことが習慣化していますが、(少なくとも会話について言えば)スポーツや楽器の練習に近いと思います。理屈を理解するのも大事ですが、実際にやってみることはもっと大事です。


3. 目的を設定する

 読めるようになりたいのか、話せるようになりたいのか、といった目的を設定しましょう。
例えば、
難しい文章は読めなくても、ベトナム語で簡単な会話ができるようになりたいのか
会話はできなくてもいいから、ベトナム語の文章を読めるようになりたいのか
で勉強の仕方は変わってきます。


 仕事で書類を読んで情報収集することが目標なら前者ですし、友人とおしゃべりできる様になりたいなら後者でしょう。もちろん全部均等に、ならそれはそれでokですが、まずは自分の目的や優先順位を意識することは学習方針を立てる上で大切です。


4. 各スキルのバランスを意識する

上記の目的に合わせて、
 読む
 書く
 聴く
 話す
の4つの習熟具合のバランスを定期的に確認します。
「結構難しい内容も読めるのに聞き取りになると簡単な内容もさっぱり」なら聞き取りの練習が足りないし、
「読む、書く、聴くもできるけど、会話になるととっさに出てこない」なら会話の練習がたりません。

定期的に振り返って、勉強時間の配分を調整します。


以上これまで1年半のベトナム語学習の経験からでした。
1年半前の自分と同じ様な立場の人に少しでも役立てば嬉しいです。
また今後追記していくかもしれません。

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