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University Of PeopleのComputer Science課程(学士)に入学しました


1. 入学のきっかけ

大学生の時は好きなことしか勉強しないという異様に尖ったスタイルで専攻を決めたので、自分の専攻以外は全く勉強していませんでした。おかげさまでオーストラリア現代史とか、アメリカ政治とか、日本の第二派フェミニズムとか、については尋常ではないほど詳しくなったのですが、何かもう少しわかりやすく武器になるような知識が欲しいと感じるようになりました。

わたしは今、コインチェックというWeb3の最先端を走る(と自負している)企業で、エッジの立った技術者の皆さんに、限りなく近いところで仕事をしています。ですが、自分の技術に対する知識が欠落しているせいで5〜6割くらいの解像度でしか物事を把握することができないように感じます。何か確固たる専門性や経験の軸があれば少しは状況も変わると思うのですが、残念ながらそういうものもなく、結構歯がゆい思いをしています。

特にここ最近では、私が職業エンジニアとしての鍛錬を積んだ経験がなく、コーディングの知見もないことが、成長の足枷になっていることを感じてきました。技術組織論とか、アジャイルとか、スクラムとか、いくら勉強しても、肝心のソフトウェア開発を担った経験がないので、知識が上滑りしてしまう感覚があります。芯を食っていない、というのでしょうか。可能なら芯を食いたいですよね。

ポータブルスキルとしての課題発見力とか、ビジネススキルはそれなりに身についたと信じていますが、それだけでは通用しないステージに来ているな、とひしひしと感じるようになりました。頭打ちで仕事をしていること自体悪いことではないのかもしれませんが、人生の半分くらいの時間人間は仕事をしているので、その時間を「頭打ちだなあ」と思いながら過ごしたくはないです。じゃあ何か勉強しなよって話だと思うので、そうすることにしました。

ちなみに、Computer Scienceを選んだのは、”実学”と呼ばれる学問領域の中で1番関心が持てるものだからです。経営学とか会計学とか色々選択肢はあったと思いますが、その辺りはもう少し老成してから勉強してもいいかなぁと思っています。

2. なぜUoPeopleを選んだのか

コーディングを勉強したいなら、プログラミングスクールにでも行けばいいのでは?とか、CourseraとかUdemyみたいなオンライン学習サービスも充実しているじゃないですか、と思われるかもしれません。

これらのサービスを選ばなかった理由は、端的に言うと、私は本当に無気力な人間なので、わかりやすい証書みたいなものが残らないとやる気を持続できないからです。これまでも、オンライン学習の講座を購入したまま開かないで1年過ぎるみたいな状況が常態化していました。そういう人は少なくないと思いますし、だからこそリスキリングって本当に難しい課題なのだろうなぁ〜と感じます。なので、何らか学位を取ろう、社会人と二足の草鞋でやり切ろう、そこまでしないときっと続かないだろう、と決心したわけです。

思い立ったが吉日ということで、有給を貰って社会人でも取得できるCSの学士プログラムを提供している大学を探してみました。条件としては、

・100%オンラインで取得できる
・英語圏で提供されている
・学費が安い

くらいのノリで”社会人 コンピュータサイエンス 学士 オンライン”とかの用語でデスクトップリサーチしてみたところ、こちらのブログに辿り着きました。

USにある学費無料のオンライン大学…⁉︎しかも社会人大学生も複数在籍している模様…。

バッチリじゃんと思ったので、見つけたその日にさっさと入学しました。


3. Admission プロセス

https://www.uopeople.edu/become-student/admissions/

早速申し込みです。入学手続き自体は60ドルくらい払えば即日開始できるのですが、Admissionをクリアするのちょっと面倒です。ここから先はこれからUoPeopleに入学することを検討している方の助けになればと思い記します。

まず、学士課程のadmissionに必要な書類やデータが結構あります。以下ではつまって大変そうなところを、かいつまんで説明します。


3.1 英語能力を証明する書類

ここは大抵のまともな英語資格の点数を提出すれば事足りるのですが(なお、日本人のみに異様な人気を誇るTOEICはスコアとして認められません)、私は昔受けたTOEFLのスコアを無くしてしまったので、仕方なくDuolingoの英語テストを受験しました。

Admissionサイトの誘導に従って受験すれば難なく終了するのですが、結果が反映されるのに結構な時間がかかって焦りました。

Unofficialと銘打たれたスコア…

それに加えて、なぜかDuolingoの公式サイト上ではUnofficial Resultと表示されるので、え〜〜⁉︎と思ってDuolingoのサポートに問い合わせてみると、どうやらUoPeople側が、UoPeopleのAdmission以外の用途でスコアを利用できないように設定しているためこのような表示なっているそうです。それなら先に教えてくれよと思いました。(教えてくれているのに読んでいないだけかもしれません)


3.2 高校卒業と同等の学位を証明する書類

私はすでに日本の大学を卒業しているので、大学から学位証明書を取り寄せて提出しました。これも事前に準備しておけばそこまで困らないと思いますが、きちんと英語で記載されているものを発行してもらいましょう。

私の卒業した大学は公式サイト上で用紙をDLして印刷、記入して返送用の封筒と共に郵送、という重厚長大なプロセスを要求してくるので、たいへん手間でした。この際に、在学時に取得した単位の一覧も取得しておくと、単位互換の手続きが楽になります。

しかし、今だに学位のオンライン申請さえ受け付けてくれないとは、母校の遅々として進まないDXに煩悶としてしまいます。


3.3 単位互換のための成績証明

既に学位を取得していたり、専門学校を卒業している方については、Credit Transfer(単位互換)が認められています。取得単位の一覧を取り寄せて、必要な手続きを行いましょう。なお、日本の大学で取得した単位はNACESまたはAICEという団体に加盟している外部評価機関の評価を受ける必要があります。私は以下の記事に従って、Ucredoという業者を利用しました。

書類を提出して3日くらいで評価が終了したので、そのままUoPeopleのAdminに提出しました。

2日くらいで、Transfer Credit teamから返信があり、単位数としては56単位の移管が認められました。卒業要件120単位中の56単位なのでこれはだいぶ大きいですね。半分やりきったようなものです。

認められた全然関係ない授業の単位たち


3.4 Admissionの注意点

とにかくUoPeopleのAdmissionは情報提供が乏しいですし、Advisorからの返事も遅いので、プロアクティブにがつがつ質問したほうが良いです。Admissionプロセスが終わった後に、全員についてくれるはずのProgram Advisorから連絡が来ないので、こちらから2〜3通メールを送って、一週間くらい経ってやっと帰ってくる始末でした。まあ、その辺りの気の利かなさは、普通の大学の教務課と変わりませんね(遠い目)


4.Non-Degree Seeking Studentになるまでにやること

上記のプロセスをやり切ると、ポータルがWell Done!!みたいな表示になって、後はセメスターが始まるのを待つだけだよ!と言ったメッセージが表示されます。が、ここでたちどまってはいけません。もうすこしやることがあります。

4.1チュートリアルを受講する

私の場合は特に何の通知ももらえなかったのですが、期限までにオンライン学習のチュートリアルを受講しないと授業の登録ができない仕様になっているようです。MoodleというLMSに入って、きちんと受講しましょう。

これ

4.2 Yammerに登録して日本人のDiscordコミュニティに入る

大学はやっぱり集団戦です。課題も単位も卒論も、同級生や先輩がいなかったらどうなっていたことかわかりません。絶対日本人のDiscordとかSlackがあるはず!と思って学内Chat ToolのYammerを漁ってみたところ、ちゃんとありました!先人たちの積み重ねに感謝 of 感謝です。

学割の情報や、単位互換が可能なオンライン学習サービスの情報など、お役
立ち情報が常に交換されていてありがたい限りです。


4.3 Enrollment Agreementに署名する

セメスターが始まる直前にEnrollment Agreementにサインしてね!という連絡が来たので、ポータルでこれにサインします。どうやらこれでやっと生徒として認められるようです。色んな書類がありますね。

5. 終わりに

というわけで、授業は6月から始まります。落第しないように頑張ります。また更新します。社会人大学生の皆さんとも繋がりたいです。

ちなみにですが、なんとUoPeopleでCSの学位を取れた人ってまだ400人くらいしかいないそうです!継続は力なり、と言いますが、本当に大変ですね!

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