ドリブルの細分化と効果

今回は、個人テクニックのドリブルについて紹介させていただきます。個人テクニックについては「日本とスペインのコントロールの違い」という記事に書いているので興味のある方は是非読んでみてください!!

「ドリブルなんて分かっているよ」と思ったそこのあなたはドリブルというものを1つの括りにしてしまっていませんか?

日本ではドリブルというものを1つのくくりで捉えていますがスペインではドリブルについても細分化がおこなわれておりコンドゥクシオン(運ぶドリブル)とレガテ(抜くドリブル)に分かれています。

それではまず初めにコンドゥクシオンについて紹介していきます。

コンドゥクシオンとは先程の説明でもあった通り運ぶドリブルのことです。
良いコンドゥクシオンとは、周辺視野を確保しつつボールを保護していくことです。

コンドゥクシオンそのものを目的としないことが重要です。

コンドゥクシオンのメリットには以下のようなものがあります。
・主導権を維持して味方のデスマルケ(マークを外す)を可能にする。
・テンポリサシオン(タメをつくり自チームにとって優位な状況をつくること)
・前進すること。

その一方でデメリットには以下のようなものが存在します。
・フィジカル的にもメンタル的にも疲労が大きくなり、怪我の原因にもなる。
・障害物が多い時にはプレースピードが下がってしまう。
・ボールより早くは動けない。→パスのほうが展開は早くなる。

このようなメリット・デメリットがあります。

続いて、レガテについて紹介していきたいと思います。

レガテとは、相手をプレーに関与させないために、ボールを保持し相手を突破しながら前進していくことを可能にする動作のことです。
レガテの種類にはフェイントありとフェイントなしがあります。

レガテをする選手の特徴としては
・軸足を含めた体を上手く使う能力が高い選手
・相手のプレッシャーのある状態で上手くボールを扱うことができる選手
・アビリティ・スキル・イマジネーションの高い選手
・ボールを相手の届かない場所に動かすことと相手を騙すためのリズムチェンジができる選手

一般的にドリブルが上手いと言われるような選手の特徴となっています。

レガテをすることで得られるもの
・主導権を握ることを可能にして仲間のデスマルケと侵入を可能にする。
・敵のバランスを崩し、抜かれた選手をプレーから消す。
・良い位置取りを確保できる。

効果的なシチュエーション
・ボール保持者が孤立している時。
・相手のペナルティエリアでシュートコースを確保するため。

効果的でないシチュエーション
・パスが可能な時、もしくはシュートが打てるようなとき。

ドリブルについては、それ自体が目的となってしまう選手が多いことが印象的です。小学生カテゴリーの練習を見ていても、ゴールが2つある練習で、目の前にゴールがあり敵選手を振り切ることができるのに切り返すような選手がいます。これは、コーチ自身がなぜドリブルをするのか最終的には何が目標としているのかを選手に伝えることができていないからではないかと思います。(もちろん、ドリブル練習には様々な目的があるため、低学年などの初心者などにとってはボールに多く触らせることを目的とする場合もありますが・・・・)目的に応じたドリブルの練習をしていくことが大切になると思います。

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