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2019年よく聴いたアルバム①amo/Bring Me The Horizon

去年まではTwitterで適当にジャケットだけ載せてた年間ベストアルバムだけど、せっかくnoteやってるし、備忘録的にまとめていこうと思う。

今年は、個人的には本格的にspotifyの有料会員になり、サブスク元年だったわけだけど、サブスクというツールのメリットをかなり享受できたのではないかと思っている。今まで全く知らなかったアーティストやジャンルに潜ることが以前より容易になったので、たくさんの初めましてがあった。

ただし、Bring Me The Horizonはサブスクで出会ったバンドではなくて、昔から知っていたバンド。とはいえ、これだけ爆発的にここ日本でも認知度が上がったのは、サブスク文化と無関係なはずはないと思うけど。

1月にリリースされた彼らの6枚目のアルバムamoはとにかく傑作だった。先行してリリースされてたシングルにも入っていたMANTRAを聞く限り、個人的にはあくまでもラウドをベースにした上で、ここ何年も進んでいたキャッチーな路線に行くのかなと思っていた。

蓋を開けてみるとたまげた。発想は逆だったのかなと思う。彼らなりのPOPSのラウドアレンジという感じだった。下地をポップスだったりクラブミュージックとしてる曲が多く、もはやバンドというくくりから完全に脱却した。
今思えば、王道なロックスタイルであるMANTRAを先行で発表してるところから、確信犯的にミスリードさせてたんだろうなと思う。SE的な1曲目i apologise if you feel somethingの後に配置させてるあたりも、3曲目以降のオチへ向けてのフリになってる気がするし。

そしてそのオチが最高過ぎた。The1975的トレンドになりつつあった音数の少なさを抑えてEDM,ハウスなんかのどちらかといえばポップス的なアプローチをしつつ、ロック然としたシャウトや太いギターを組み込む。今までのBMTH史上ダントツでポップなアルバムなのに、聴いた印象は決して明るくない。ジャンルは変わっても、前作収録のThroneなんかを聴いた後の感覚と共通するところがある。この感覚的なところがミソなのかなと思う。

こういう変化をするバンドって、得てして従来のファンが変化に対してアレルギーを起こして離れていくものなのに、今回のBMTHにはその現象がかなり少なかったんじゃないかと思う。もともとデスコアやってたことを考えると、なお驚異的。ファンを保持しつつ、新規も一気に開拓しちゃった。

2018年の傑作として1975の3rdが挙げられるけど、なんというか、この2枚のリリースタイミングがすごく良かったようにも思う。少なからず1975をヒントにしたところはあると思うし。

逆にその後リリースされた、ラウドシーンの重要バンドissuesのニューアルバムも、amoの影響をゴリゴリに受けていた。もう笑っちゃうくらい。

ロックバンドのポップス解釈という流れが2020年も続くのかはわからないけど、とにかく一つの指標になり得る作品を作り上げたBring Me The Horizonに喝采。

ロックが覇権を取り戻すには、絶対にBMTHの力がいる。


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