月刊そうすけvol.25
ー物の心を助けるーを社訓とする「古家具古道具そうすけ」その名の通り店内には、愛情を持って丁寧に補修された古家具や古道具たちが並びます。
心を込めて、前の持ち主から新しい持ち主へのバトンタッチの役目を果たしたい。
一生付き合える古家具古道具との出会いがあることを願って…。
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世間は夏休み真っ最中。
海や山やプール、夏休みの思い出って沢山ありますね。
大人にも少しは夏休みはありますが、基本的にはやっぱりいつものように働いている。それが日本のスタイルでもあります。
働くってどういうことだろう。
捉え方は人それぞれでも、やっぱり楽しくて達成感や感動がそこにあって欲しいと理想を掲げるのは素晴らしいことです。
前回のそうすけ求人に続き、今日は店主米倉が理想とする働き方についてお伝えします。
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ー働くって楽しいの理由を探すー
何度もご紹介していますが、古道具古家具そうすけの店主米倉の前職は
アパレル業界の販売、営業。
20代はアパレル業界にどっぷり浸かり、尊敬する先輩の背中を追ったり
後輩たちに背中を追わせたりして駆け抜けていきました。
業種は古家具古道具に変わりましたが、変わらないのは「販売職」というお客さん相手の商売。
米倉が大切にしていることの一つが「人の縁」各時代にキーパーソンとなる人たちと出会い、その人たちとの関係性を常に大事にしてきました。
アパレル業界の時の仲間達とも、今でも年に1度はかならず会って飲み会を開催。
先日も6人の仲間たちと新橋で集合しました。
今や皆アパレル業界の重鎮達。
彼らと改めて話をすることで現時点での自分の立ち位置や状況などを振り返る良い機会にもなるんだとか。
アパレル時代の尊敬する先輩に会う。
あの頃の話をする。
「なんで俺たちは売れてたんでしょうね?」
「それはよ、ヨネ、俺たちが楽しいからだよ、この仕事が好きだからだよ。」
いつもそんな風に原点に返してくれます。
米倉は接客する度、お客様との良い出会いがある度に感動しているといいます。
それがきっと何より働くことのモチベーションとなり「楽しさ」に繋がっているのです。
ー人に興味を持つことー
今までの中で印象的だったそうすけのスタッフ達。
彼らと、気持ちよくかっこよくお互いをリスペクトして仕事を進めることができていました。今はそれぞれ独立したり、違う道を歩んでいます。
米倉がよく彼らの話をするとき、よく出る言葉が
「人が好き」ということ。
人が好き、人に興味がある、それは自分以外の世界に興味があるということです。
おそらく、接客においてもこの要素はとても肝心なことに繋がるのでしょう。
例えばお客様に対して、この人は、普段どういうライフスタイルをしているのだろう。どういった食べ物を好むのか、お酒は飲む?音楽はどういうものが好きなのかな、漫画は読むのか?本は読むのか?映画は好きかな?
咄嗟に想像し、好みの方向を探るというのも手なのかもしれません。
それが正解不正解に関わらず、そこには面白い想像力の世界が待っています。
そして、何より単純に伝わることは
人は、人に興味を持ってもらうと嬉しいのです。
それは接客、販売の成功や、それ以上の店づくり、全体を見渡すことにも繋がる大事な要素なのでしょう。
ー今の時代だからこそ、泥臭く?密度をあげていく?ー
どうしても、米倉が現役でアパレル業界にいた頃の理想を追うと、時代の変化を感じざるを得ません。
全てが変化し、進化と呼べるのか、退化と呼べるのか、それがアップデートなのか、なんなのか。
時代の変化は表層的な部分だけを汲み取っても、理解できないし置いてきぼりになってしまう。そしてわかったような気になっていると、また時代や常識は変化していく。
そこから学ぶことももちろん重要だけど、きっと変わらない大切なことはあるはず。
人と人が触れ合う仕事。
お客様と、スタッフ同士でコミュニケーションを何より大事にする販売という現場。
米倉はいつまでもここを大事にそうすけの世界観を作ってきたし、それはこれからもブレることはないでしょう。
そこに面白さや魅力を感じている肝が座ったかっこいいスタッフが今のそうすけを支えています。
そしてそんな「そうすけ」の雰囲気を心地よく感じて、ここで古家具をゲットしたいというお客様が集まって、「そうすけ」は続いていくことができているのです。
ースタッフの声その1ー
「そうすけ」に入社してもう6年目となる、撮影担当の湯田 真代さん。
前職はパッケージデザインのお仕事をしていました。
ご結婚とご出産を経て、クリエィティブな仕事にまたつきたいということもあり
そうすけの門を叩きました。
真代さんのそうすけ愛は大きい!
6年前の面接の際、ライバルは5人もいました。
絶対にここで働きたい!という強い意志のもと、作品を持ってきたり、電話のたびに働きたい気持ちを強く伝えたそうです。
そして米倉の心をゲット!
今もその情熱は冷めることなく、
週3日、1日4個〜6個の古家具を丁寧に撮影しています。
撮影の合間に少しだけ話を聞くことができました。
ー現在そうすけはスタッフを募集していますが、どんな方が同僚にきてくれたら嬉しいですか?
「そうですね、明るくて、元気な人がいいかな。
関係ないように見えて、撮影と修理のスタッフはやり取りすることが多いのです。
そこでスムーズに仕事ができる人がいいですね。
こちらの要望もすっと汲んでくれると嬉しい。
一番は、お客さんが喜ぶものを完成させるというのが明確なゴールなので、
そこに向かって一緒に向上していける人がいいな。」
残業もなく、決まった時間に帰れるというもの魅力の一つだそうです。
家族の生活を支える顔を持つ真代さんにとって、これはとても大事なこと。
段取りよく、1日の業務を思いっきりこなし「そうすけ」を一歩出たらもう別の顔。
そうやって毎日気持ちよく仕事をされています。
余談ですが、野球少年の息子を二人支える真代さん。
元野球部でもある店主米倉も大応援!
そんなアットホームなところも真代さんが働きやすい一面だそうです。
ースタッフの声その2ー
そうすけ入社1年半の柿谷悠也さんは商品の手入れ、修理、販売など全般的に担当。
富山県出身で、祖父の影響で古いものが昔から好き。
金沢の大学で建築の勉強をした後、建築関係の仕事をしていましたが、古い物を扱いたいと上京し、「そうすけ」の店に一歩入った瞬間に虜に。ディスプレイの仕方や、古家具のラインナップを見て衝撃を受けました。
彼も強い意志でそうすけへの入社を希望します。
月刊そうすけの取材を続ける中、
柿谷くんの目を見張る成長ぶりをこちらもビシビシ感じており、
米倉の信頼も厚くゲットしています。
柿谷くんの達成感は、
ボロボロの状態で仕入れてきた古家具たちが、自分たちの手によって蘇り
煌めきを取り戻して店内に並べられること。
そしてそれをお客様が喜ぶ姿を見ることです。
ーそうすけで勤めている中で、どんな方が同僚にきてくれたら嬉しいですか?
「目標、ある程度達成する先があって、それを理解して一緒に目指す人に来て欲しいですね。1週間で何個仕上げるか作業量は明確になっているので、段取りと優先事項を理解して仕事を一緒に進めていける人がいいですね。」
また、そうすけの職場はどうしてもスタッフ同士も密な関係になっていく。
お互いリスペクトし合い、「お客様を喜ばせたい」という共通の目標に向かって歩んでいける人と仕事をしていきたいと柿谷くんも語ります。
ーそうすけは米倉イズムー
やはり「そうすけ」を作っている根幹は当たり前ですが「店主米倉イズム」。
現在のスタッフの中心である、真代さんと柿谷くんは二人とも肝っ玉が座ってて、穏やかで懐が深い魅力的な方々です。
そして「そうすけすなわち米倉」をとてもリスペクトしています。
それぞれの関係性を見ていると、お互い向き合ってコミュニケーションをとり、ある種対等の立場でリスペクトし合っているようにも感じるのです。
一瞬強面の店主米倉ですが
懐に入っていくと、情に厚く、おもしろかっこいいおじさんであります。
取材をする中で米倉、真代さん、柿谷くんの関係性を見ているとつい胸が熱くなってしまうのです。
こういう関係性って、ずっと続いてほしいのです。
時代とか関係なく。
ーぶつかってきて欲しい!楽しい、かっこいい仕事をしようぜ!ー
店主米倉自身のスタッフに対する希望も
「もっとぶつかってきて欲しい、自分がどうしたいのか、意思を示して欲しい!」
というものです。
そしてみんなが向上しあえるそんな職場でありたいと、それが願いだと言います。
その良いエネルギーが、よりそうすけを輝かせ、きてくれるお客様に通じること、喜んでもらえることが第一目的。
そんな中お客様とやり取りできたら、なんて楽しい職場なんだろうということです。
「今まで、その時々でいいスタッフに巡り合って侃侃諤諤としながらみんなで作っていきました。何年で辞めるというのはその人たちの人生だからそれはそれで背中を押してきました。
あと10年か15年、体が動いていればやりたいし、丸椅子の事業軌道に乗せて進化していきたのです。
古いものを直してそれを次のお客さんに繋げるという仕事、そして昔の素晴らしいデザインの家具を現代に再現させて100年後も使い続けてもらう未来を想像しながらお客様に届ける。たまたま出会った古家具古道具の世界だったけどそこに共感を持って、前向きに一緒になって歩ける、進んでいける人と仕事をしたいですね。」
そういう働き方は、かっこよくて、気持ちよくて、達成感があって、絶対に楽しいことなんです!
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「古家具古道具そうすけ」
https://www.so-suke.com/
https://www.instagram.com/sosuke312/
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取材:合同会社ノスリ舎