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R06【09建設部門】必須問題Ⅰ『解答論文例』- 技術士第二次試験 -



R06_I-1「過去問題」

 国が定める国土形成計画の基本理念として、人口減少や産業その他の社会経済構造の変化に的確に対応し、自立的に発展する地域社会、国際競争力の強化等による活力ある経済社会を実現する国土の形成が掲げられ、成熟社会型の計画として転換が図られている。
 令和5年に定められた第三次国土形成計画では、拠点連結型国土の構築を図ることにより、重層的な圏域の形成を通じて、持続可能な形で機能や役割が発揮される国土構造の実現を目指すことが示された。
 この実現のために、国土全体におけるシームレスな連結を強化して全国的なネットワークの形成を図ることに加え、新たな発想からの地域マネジメントの構築を通じて持続可能な生活圏の再構築を図る、という方向性が示されていることを踏まえ、持続可能で暮らしやすい地域社会を実現するための方策について、以下の問いに答えよ。
(1)全国的なネットワークを形成するとともに地域拠点間の連結及び地域内ネットワークの強化を目指す社会資本整備を進めるに当たり、投入できる人員や予算に限りがあることを前提に、技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。


R06_I-2「過去問題」

 我が国では、年始に発生した令和6年能登半島地震を始め、近年、全国各地で大規模な地震災害や風水害等が数多く発生しており、今後も、南海トラフ地震及び首都直下地震等の巨大地震災害や気候変動に伴い激甚化する風水害等の大規模災害の発生が懸念されているが、発災後の復旧・復興対応に対して投入できる人員や予算に限りがある。そのような中、災害対応におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)への期待は高まっており、既に様々な取組が実施されている。
 今後、DXを活用することで、インフラや建築物等について、事前の防災・減災対策を効率的かつ効果的に進めていくことに加え、災害発生後に国民の日常生活等が一日も早く取り戻せるようにするため、復旧・復興を効率的かつ効果的に進めていくことが必要不可欠である。
 このような状況下において、将来発生しうる大規模災害の発生後の迅速かつ効率的な復旧・復興を念頭において、以下の問いに答えよ
(1)大規模災害の発生後にインフラや建築物等の復旧・復興までの取組を迅速かつ効率的に進めていけるようにするため、DXを活用していくに当たり、投入できる人員や予算に限りがあることを前提に、技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。


R06_I-1<解答骨子(案)>

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