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コンピテンシー日記|『建設部門:港湾及び空港』技術士さんの日常


1. 港湾施設の耐震補強プロジェクトにおける技術士の一日

 本日は、現在進行中の港湾施設耐震補強プロジェクトの現場視察と関係者会議がありました。このプロジェクトは、老朽化した岸壁の耐震性能を向上させ、大規模地震時にも港湾機能を維持することを目的としています。

①コミュニケーション、リーダーシップ

 朝一番で現場に到着し、施工業者の現場責任者と打ち合わせを行いました。工事の進捗状況や直面している課題について詳細な報告を受け、私からは技術的なアドバイスを提供しました。特に、地盤改良工法の選定に関して、現場条件を考慮した最適な手法について議論しました。

 この際、私は技術士として培った専門知識を活かしつつ、現場の声に耳を傾けることを心がけました。コミュニケーションを円滑に行うことで、現場の実情に即した解決策を見出すことができました。

②評価、マネジメント

 午後からは、プロジェクト関係者会議に参加しました。ここでは、これまでの工事の進捗評価と今後の工程管理について議論しました。私は、現場視察で得た情報をもとに、工程の遅れを最小限に抑えるための対策を提案しました。

 具体的には、クリティカルパス法(CPM)を用いて工程を再評価し、並行作業の可能性を探ることで全体の工期短縮を図る案を提示しました。この提案は、コスト面でも優位性があることを数値で示し、関係者の同意を得ることができました。

③技術者倫理

 会議の中で、ある関係者から工期短縮のために品質管理基準を緩和する提案がありました。しかし、私は技術士としての倫理観に基づき、安全性と品質を犠牲にすることはできないと主張しました。

 代替案として、新技術の導入による作業効率化を提案し、品質を維持しつつ工期短縮を図る方法を示しました。この提案は、技術的な裏付けと共に説明することで、最終的に全員の賛同を得ることができました。

④継続研さん

 夕方、オフィスに戻った後、最新の港湾施設の耐震設計に関するオンラインセミナーに参加しました。このセミナーでは、新しい解析手法や材料技術について学ぶことができ、非常に有意義な時間となりました。

 特に、液状化対策の最新技術に関する講演は、現在のプロジェクトにも応用できる可能性があり、早速明日の会議で提案してみようと考えています。

2. 本日の学びと受験生へのアドバイス

 本日の経験を通じて、技術士に求められるコンピテンシーが、実務の中でいかに重要であるかを再認識しました。特に、専門知識を基盤としつつ、コミュニケーション能力や倫理観、そして常に新しい知識を吸収する姿勢が、プロジェクトの成功に直結することを実感しました。

 技術士試験の受験生の皆さんへのアドバイスとしては、単に技術的な知識を詰め込むだけでなく、それらをいかに実務に適用し、他者と協働しながら問題解決を図るかという視点を持つことが重要です。また、技術者倫理については、単なる規則の暗記ではなく、実際の現場でどのように判断し行動するかを常に考える習慣をつけることをお勧めします。

 最後に、継続的な学習の重要性を強調したいと思います。技術の進歩は日進月歩です。技術士として、常に最新の知識と技術を吸収し、それを実務に活かす努力を怠らないことが、プロフェッショナルとしての責務であり、同時に自身の成長にもつながるのです。


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