[更新版]問題Ⅱ-2の対策法:船舶・海洋部門「船舶・海洋」~技術士第二次試験~
(はじめに「補足」)
本記事は、下記の記事の[更新版]となります。
⇩[旧版]⇩
以下、本更新版の本題です。
技術士第二次試験「選択問題Ⅱ-2」の対策法について、船舶・海洋門の「船舶・海洋」科目を対象として以下に私見を述べます。
【1】 注意事項
・100点の答えにはなりません
・60点を目指すヒントとして捉えてください
★あくまでも、自力で考えることを忘れないでください。
【2】 問題Ⅱ-2の過去問題
「日本技術士会」HPに公表されていますので、上記リンクより参照してください。
【3】 過去問題の傾向の整理
3.1 過去問題の「テーマ」(△△△を○○○する or させる)
過去問題の「テーマ」(△△△を○○○する or させる)は、非常に多岐にわたっている。H25年~R05年の問題Ⅱ-2の各テーマを以下に記載する。
このテーマでは、後述3.2~3.4節に示す設問(1)~(3)の標準問題文に解答できるように、過去問題文を変更した。
なお、R01年の試験制度改正前後で各問題のテーマの整理を区分する。
3.1.1 (略)H25~H30年(試験制度改正前)
(略)
3.1.2 R01~R05年(試験制度改正後)
1)R01(2019):Ⅱ-2-1
船舶又は海洋構造物の企画・開発に当たり、あなたは取りまとめ役を任命され、企画・開発を進める。
2)R01(2019):Ⅱ-2-2
船舶又は海洋構造物建造の受注が決まり、設計・建造を円滑に進めるためにプロジェクトが発足され、あなたはそのプロジェクトで設計(あるいは建造)を取りまとめる。
3)R02(2020):Ⅱ-2-1
船舶の海上試運転において上部構造トップに設置されているレーダーマストに過大な前後振動が発生した。レダーマストは片持ち梁の鋼構造であるが、マスト上部に設置されているレーダーが目に見える振幅で振動している状況である。
これらの状況を踏まえ、あなたはこの問題の担当責任者として問題解決を進める。
4)R02(2020):Ⅱ-2-2
石油・天然ガス開発分野の海洋構造物の研究開発を社外(他社、公共機関、大学等)も含めたコンソーシアムを結成して実施することになった。あなたはその取りまとめ役を任ぜられ、研究開発を進める。
5)R03(2021):Ⅱ-2-1
会社の将来の戦略機種としてLNG燃料船の企画・開発を実施することとなった。あなたはその取りまとめ役を任ぜられ、企画・開発の進める。
6)R03(2021):Ⅱ-2-2
ある海域での石油の採掘権を日本が取得し、FPSO(Floating Production Storage and Offloading System)の企画・開発を実施することになった。あなたはその取りまとめ役を任ぜられ、企画・開発を進める。
7)R04(2022):Ⅱ-2-1
日本国内のある海域で浮体式洋上ウインドファームの開発を実施することになった。あなたはその取りまとめ役を任ぜられ、企画から基本設計を進める。
8)R04(2022):Ⅱ-2-2
近年、船舶の就航後の計測データを設計や運航計画に利用する考えが広がり、船社、造船所、舶用機器メーカ等によって様々な活動が行われている。
この状況を踏まえ、あなたが責任者として、これらのデータを活用した船舶の付加価値向上に関する企画・開発を実施する。
9)R05(2023):Ⅱ-2-1
空気潤滑システム (AIR LUBRICATION SYSTEM)は船舶からのGHG排出削減のための革新的技術の1つであり、その省エネ効果を「エネルギー効率設計指標(EEDI)」に織り込むための計算要領と認証方法に関するガイダンスが国際海事機関(IMO)の海洋環境保護委員会(MEPC)において承認された。
このような国際条約の動向を背景に、あなたが技術責任者として開発を担当する次期標準船では社内の営業方針として空気潤滑システムをオプション仕様に設定することが決まり、 船主との間でその省エネ効果も加味した性能を保証することとなった。技術責任者として性能保証値、保証条件等の提案内容を策定する段階から船主と合意した性能保証値を確定するために実施する引渡し前の試運転までの一連の業務を担当する。
設問(1)では、「性能保証値、保証条件等の提案策定段階」に対して、標準問題文を解答せよ。
設問(2)では、「性能保証値、保証条件等の提案策定業務」に対して、標準問題文を解答せよ。
設問(3)では、標準問題文を「保証内容の提案及び性能保証値確定のための試運転実施に向けて調整が必要となる関係先を列記し、それぞれの関係者との連携・調整」におきかえて解答せよ。
10)R05(2023):Ⅱ-2-2
船舶や海洋構造物の設計部署で、人手不足を補いつつ技術伝承を確保し生産性の向上を図るため、類似の建造実績を用いた設計初期段階での各種の計画、数値、文書の作成を支援するシステムを、人工知能(AI)を導入して開発する。その際、実際に機械学習アルゴリズムを用いた予測モデルの構築に着手するまでに、行っておくべきプロセスに重点をおく。
3.1.3 「テーマ」設定の有効性
これらの「テーマ」(△△△を○○○する or させる)を参考に、「下水道」科目に関する各受験生の経験業務または最近のトピックを抽出することが、R06年以降の想定問題作成に有効と考える。
3.2 設問(1)の傾向・対策 ~標準問題文の設定~
R01年以降、設問(1)~(3)の問題文は、部門・科目により違いがあるものの、おおむね統一されている。「船舶・海洋」科目のR01年以降の設問(1)では、年度及び問題番号によって多少異なるものの、以下の問題文でほぼ共通である。★「テーマ」(△△△を○○○する or させる)を進めるに当たって、調査、検討すべき事項を抽出し、その内容について説明せよ。
R06年以降の設問(1)は、上記問題文をベースとして出題されると考え、後述4節の標準問題文として設定する。
3.3 設問(2)の傾向・対策 ~標準問題文の設定~
R01以降、「船舶・海洋」科目の設問(2)は、年度及び問題番号によって多少異なるものの、以下の問題文でほぼ共通である。★「テーマ」を進める手順について、留意すべき点、工夫する点も含めて述べよ。
R06年以降の設問(2)は、上記問題文をベースとして出題されると考え、後述4節の標準問題文として設定する。
3.4 設問(3)の傾向・対策 ~標準問題文の設定~
R01以降、「船舶・海洋」科目の設問(3)は、以下の問題文でほぼ共通である。
★「テーマ」を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
R06年以降の設問(3)は、上記問題文をベースとして出題されると考え、後述4節の標準問題文として設定する。
【4】 問題Ⅱ-2対策
「船舶・海洋」科目の問題Ⅱ-2対策として、前述した内容を踏まえ、以下に示す3つのレベルに対応する想定問題を作成し、その問題への解答論文の作成を提案する。さらに、本対策では既技術士等に添削を受けることで、解答の質を上げられると考える。
なお、各レベルの課題文{設問(1)より手前の問題文}は、受験生各自で設定してください。
4.1 レベル1
「テーマ」(△△△を○○○する or させる)として、R01~R05年過去問題の課題文{3.1.2節 参照}のいずれかを選択し、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。(1)「テーマ」(△△△を○○○する or させる)を進めるに当たって、調査、検討すべき事項を抽出し、その内容について説明せよ。
(2)「テーマ」を進める手順について、留意すべき点、工夫する点も含めて述べよ。
(3)「テーマ」を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
4.2 レベル2(略)
「テーマ」(△△△を○○○する or させる)として、H25~H30年過去問題の課題文{3.1.1節 参照(略)}のいずれかを選択し、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。(1)「テーマ」(△△△を○○○する or させる)を進めるに当たって、調査、検討すべき事項を抽出し、その内容について説明せよ。
(2)「テーマ」を進める手順について、留意すべき点、工夫する点も含めて述べよ。
(3)「テーマ」を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
4.3 レベル3
「テーマ」(△△△を○○○する or させる)として、「船舶・海洋」科目に関する各受験生の経験業務または最近のトピックを1つ挙げ、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。(1)「テーマ」(△△△を○○○する or させる)を進めるに当たって、調査、検討すべき事項を抽出し、その内容について説明せよ。
(2)「テーマ」を進める手順について、留意すべき点、工夫する点も含めて述べよ。
(3)「テーマ」を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
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