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sosoの素(73)

海外旅行回想記6

長い乗り換え待ちを終えてオランダに向けて離陸。
マレーシアに行く時とは違って、機内はほぼ満席でフライト時間はこちらの方が長く14時間。僕は非常口の真横で前に席がない足を自由にできるところで満席という条件では一番いい席だったけど、初めての僕としてはマレーシア行きの飛行機みたいに空いてたらよかったのに、、と勝手なことを考えていた。
少しだけだけど日本語が使えないという状況に当然と受け止められ、喋れるわけではないけどパニックにはならなくなった。
一人に一つモニターがあって、映画もあったけど日本語のものはなかったけど、なぜかスーパーファミコンのソフトが数個プレイできた。
非日常でずっとナチュラルハイが続いてた僕は眠気も来ず、セーブ機能のないスーパーマリオワールドずっとやっていた。
不慣れな飛行機で仮眠もほとんど取れなかったけど、長いフライト時間をスーパーマリオに助けられた。

日本を出てから1日半ほどかけて目的のオランダ、アムステルダムに到着。
遠かったし、長かった。ヨーロッパはこんなにも遠いのかと地図じゃなく体感として得れたのは嬉しかった。
到着したのは8時過ぎ、電車で市内に出ようとして外をみると暗い。仮眠をできてるのかできてないのか曖昧な感じと時差の計算の仕方がいまいち理解できていなかったので今が朝の8時なのか夜の8時にわからず、もしも夜なら治安が悪いだろうから怖いなーと思いつつも誰にも確認するすべもなく恐る恐る街に出た。
街は思ってるよりも静かで少しずつだけど着陸した時よりも明るくなってきてもいた。あ、きっと朝なんだと少し安心して歩きだした。下調べをしていた宿に地球の歩き方を見ながら歩いて行くことに。それまで何度も見て予習していた経路が目の間に広がってて「本当に地図の通りだ」と当たり前のことに妙に感動してた。スマホがないアナログだから起きた感動だろう。そんなことが妙に思い出に残る。

宿に着き、予約なしで泊まりたいと片言の英語で伝えるとなんなく伝わってパスポートを見せろと言われ、え?となる。パスポートは肌身離さず持っていないといけない、無くしたら大変なことになる、ここは日本じゃない海外だ、パスポートを見せるとは財布の中身を見せるのと同じだと思っていた僕は疑心暗鬼になるが相手はさぞ当たり前のように話してる。これが巧妙な詐欺の手口か、さすが海外怖いなーとどんどん怖くなってくるけど、よくよく話を聞くとどうやらパスポートナンバーや本人確認をしたいだけだった。
今ならカウンターに着くなり、予約の名前を伝えるとともにパスポートを自分から出すけど初めての海外、東京は全員泥棒と思って上京した田舎者のように外国は全て犯罪の巣窟だと考えてた僕はトンチンカンな奴になっていた。
その後も「デポジットで10ユーロ」と言われ、デポジットってなんだ?バスケットのトラベリングにならないように軸足を動かなさいやつ?それはピポットか、と一人ボケツッコミをしながらぼったくられてるんじゃないかとまたまた疑いの目を持ちながら考えてると「保証金=デポジット」と書いてあるのを読んだことを思い出して一人で納得して安心した。
今考えるとよく朝一でチェックインができたなーと普通のホテルでは考えれないことをさせてもらって、まだ寝てる人がいるドミトリーの部屋にそっとカバンを置いてやっと海外旅行のスタートだとここまでこれた自分に嬉しくなっていた。

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