sosoの素(70)
初めての海外回想記 3
できる限りの準備を行って、出発の日は近づく。
最後にトラベラーズチェックを買う。
トラベラーズチェックとは先払いの小切手の束のようなもので(束ってほどは手にできなかったけど)僕が行くのはヨーロッパなので日本の銀行などでユーロのトラベラーズチェックにあらかじめ現金を交換しておくのです。
交換したトラベラーズチェックにはサインを二箇所するところがあり、その一箇所にサインをして事前準備をし、使用時にもう一箇所にサインをして両現金をもらう。
現金やクレジットカードに比べたら使用までに手間が掛かるけど、シリアルナンバーを控えておくと紛失や盗難にあった際に再発行することができる。
どのガイドブックにも治安のことは書かれてて、一番の心配事でもあったから当時はすごく安心感があった。
クレジットカードももちろん持っていたけど、現地であったことだけどVIZAしか使えないとか1つのカード会社しかつかえないところもあったり僕も使い慣れてなかったから上限やどのくらい使ったかわからなくなるからどのタイミングで使うべきかも不安だったのでトラベラーズチェックはとても心強かった。
そしていざ出発。
当時滋賀で一人暮らしをしていたので関空から出発でもよかったけど、心配してくれてる母親に顔を見せておいた方がいいかな?とも思い、実家からほど近い愛知の空港から行くことにした。(当時はまだセントレアができてなかった)
出発の2時間前には空港に着いてチェックインをしなくてはいけないと書かれていたのでそれをしっかり守り、チェックインをする。その時にリコンファームと言って帰りのチケットの予約確認もしないといけないと書かれていたのでそれを伝えると保育士さんのような優しさに溢れた笑顔で大丈夫ですよと言われ、リコンファームているのかな?と不思議だった。今ではほとんどの航空会社で不要になってるようでその言葉自体も聞かなくなった。
適当に時間を潰しながらついに搭乗。
いよいよ僕の初めての海外旅行が始める。まずは日本からマレーシアの7時間くらいのフライト。飛行機は大きく、横並びで3-6-3くらいの席数でガラガラ。僕は真ん中の列の6席並びの所に一人で座っていた。
無事に飛行機が飛び立ち、客室乗務員の方がテキパキと動き出す。
ほどなくしてドリンクサービスが始める。
通路が左右にあり、片方は日本の方、もう片方は外国の方(マレーシアの方?)が前から配っていく。その時にハッとした。僕は英語ができない。どうしようと。
それでも徐々に僕のところに来てしまう。頼むから日本人が来てくれーと祈るような気持ちでいたけどもどんどん外国の、それもさっきから英語しか話していない人が近づいてくる。あーどうしよう。手にはビールとワインらしきものしか持っていない。僕は見た目とは違ってお酒がほとんど飲めない。初めての海外でそれも一人、ここでカッコつけて調子に乗って飲めないお酒を飲んでもいいことなんか何もない。だけどお茶やジュースを持ってないさそうだよ、あの人。そんなことをぐるぐる考えてると笑顔で「beer or wine?」と聞いてきた。
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