モロッコで紙づくり<夫婦世界一周紀76日目>
モロッコの景色は全部赤ちゃけていて味気ないが、他はとってもカラフルだ。タイルも絨毯も色とりどりの色彩が散りばめられていて、モロッコ人のセンスを感じる。今回の紙づくりで目指すのは、モロッコ絨毯の鮮やかさだ。
まずは紙の土台になるものを探す。ところどころにあるこの凹みは、ラクダの足跡だ。足はもにゃもにゃした巨大な肉球でとってもチャーミング。
りんごのマークにして遊んでいると閃いた。
このあたりにはラクダの糞がそこら中に転がっている。カラッカラに乾いて匂いは一切しない。タイで作ったゾウの糞の再来か。草食系動物のラクダの糞なら紙素材にできるかも。
次に見つけたのはサハラの生活を支える水だ。一本の延々と続くパイプを通って、生活の水が届けられる。子供達は何キロも歩いて井戸まで水を持ってくるのだ。貴重な水も紙に漉き込みたい。
そして、モロッコで欠かせないのがミント。甘く煮出したミントティーを頭上高くからコップに注ぎ、アワアワにして飲む。日本のミントよりも香りが抑えられていてとっても美味しい。森を散歩していたら畑のおじさんがいっぱいくれた。
もう一つ森で見つけたのが、ナツメ。モロッコではよく食べる。ガイドが木からもぎって食べさせてくれた。柿みたいだねと言うよ、確かに似てるよね〜と言われたんだけど、本当に柿を知ってるのかな…
アクセントには、絨毯織り体験でもらった羊毛。カラフルなのでアクセントにもってこい。
極め付けは砂漠。サハラの砂は赤くてよく目立つ。小瓶に入れて高値で売っているので許可制なのかと思いきや、ガイドに言ったらいくらでも持って行けと。少しだけいただいて、アクセントにかけることにした。
そうして出来上がったのがこの紙。世界旅行で作った紙の中で、一番のお気に入りだ。
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ものづくり夫婦世界一周紀
2018年8月19日から12月9日までの114日間。 5大陸11カ国を巡る夫婦世界一周旅行。 その日、何を思っていたかを一年後に毎日連載し…
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