口紅が苦手
20代後半からメイクにはチークが必須になった。なぜならベースだけは血色が悪いから。
そして30歳を超えてからは口紅も必要だと感じることが増えた。でも1年の半分くらいマスクしてる身としては「どうせ見えないからいっか」ということで、口紅をつけるのは年に数回だ。
しかしここ数年のリップメイクはとても流行っている。リップ以外のメイクを控えめにしてリップメインのメイクはもはや王道だし、中高生にもやりやすいよね。だってアイメイクになるとアイシャドウやアイライナー、マスカラなどたくさんアイテムが必要だし、学校にしていきにくいけど、リップならさっと引ける。さっと落とせる。(ティントとかは落ちないけど)
でも、わたしはやはり口紅が苦手だ。
思い返せばわたしが中学生の頃はグロスが流行り、わたしも付けてた。よく付けてた。
また幼い子どもの頃のメイクといえば口紅一択だった。七五三の写真を見返すとやけに白いファンデを塗られていて、真っ赤な口紅が引かれてるので今となっては韓国風な気もするけれど。
しかし高校、大学と歳を重ねるにつれて、段々とグロスのベタベタ感や髪がついてしまったときのウザさなどから使わなくなり、口紅も結局ちゃんとしたやつは持ってないし使ってない。
だからこそ、口紅を引くときはとても特別な感じがする。
就活用に証明写真を撮るとき、面接に行くとき、いつもとちょっと違うテイストの服を着てちょっとだけ違う雰囲気の自分になるとき、そして自分の結婚式のとき。
結婚式のヘアメイクのとき、鮮やかなオレンジ色の口紅引いた。ふだん口紅を使わないこともあってなんだか浮いてる気がする。でも写真を撮ったりみんなの前に出るにはこのくらいはっきりしてる方がいいのもわかってた。もちろん、トータルで見てバランスがいいと思ったし、とても素敵で納得もしていた。
だけど式が終わって一番にしたのは口紅を落とすこと。
きっと口紅が苦手なのは、口紅を引く=背伸びしてる感覚がずっとあって、背伸びしてる自分がなんだか恥ずかしいような誇らしいようなそんなそわそわした気持ちになってしまうからだと思う。
だからたとえ血色が多少悪かろうとも、これからもわたしは口紅は苦手で、世間から許されるところまではきっとあまり使わないままでいるはず。たまに背伸びしたいときにだけ、口紅を引く。
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