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デッキ研究 イゼット不屈の独創力コンボ

背景

最近不屈の独創力コンボが注目を集めている。

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不屈の独創力でトークン2体を破壊すると蝗と滝の賢者が出てきてライブラリーの枚数分トークンが出せるというものだ。

トークンは様々なカードで出せることを考えると、実質不屈の独創力1枚コンボと言っていいだろう 5マナで勝つカードというのはとても強力なので、メタ関係なしにデッキを組む価値があると考えて自分の調整チームでもこのデッキを考えてみることにした。調整しようとしている人向けに今回はその調整過程を共有したい。

方針

不屈の独創力の都合上、このコンボパーツ2枚以外のアーティファクトやクリーチャーを入れるのはほぼ不可能だと言っていい。つまり、ほかのカードで勝つプランBを用意するのが難しい。そのため、メインの勝ち手段を不屈の独創力を絞って考えた。

コンボパーツの採用枚数

まず、不屈の独創力を打つときにライブラリーに滝の賢者と蝗の神が残っている必要がある。そして両方1枚づつめくる必要がある。このことから採用枚数にはいくつかの選択肢がある。

1枚づつ入れる

素引きしてなければX=2で確実にコンボが揃う。ただし、素引きしていると素出しするかライブラリーに戻す必要がある。事実上ライブラリーに戻すカード(火の予言やヴァラクートの覚醒)が必須と言っていいだろう。

ハンデス1枚でコンボが揃わなくなる。また、滝の賢者を素出ししたときに除去された時のリスクも大きい。

2枚づつ入れる

この場合、X=2で唱えたときにコンボが揃う確率は2/3であり、確実性に欠ける。一応X=3では確実にコンボをそろえることができる。

1枚づつ入れたときの欠点は概ね解消できているが、あまり素出ししたくない2枚のカードを素引きする可能性は上がってしまう。

それ以外

カードパワーの高い蝗だけ2枚、伝説でない滝だけ2枚という選択肢もあるように見えた。これらを3枚以上入れる可能性は考えにくい。

デッキの課題

まず、以下のカードはマスト除去だと言っていい。

ナーセット

ナーセットがいると無限トークンが成立しない。コンボ始動までに必ず場から取り除く必要があり、ドローするカードを採用しやすいことからなるべく除去してしまいたい。

静寂をもたらすもの フェロキドン

同じく無限トークンが成立しない。しかしそれ以外の妨害はほぼしないので、打点に目をつむればコンボ始動まで放置できなくもない。

また、墓堀りの檻は実は効かない。一度追放領域を経由して場に出すためである。

次に、以下のカードは使われると痛い

カウンター・ハンデス

デッキを不屈の独創力に寄せている都合上、不屈の独創力を抜かれると大きな痛手となる。特にドビンの拒否権はどうしようもないし、思考囲いはいつでも飛んでくるので厳しい。

炎の一掃 漸増爆弾

あまり採用を見ないが、キルターンが遅れることになる。ただ次のターンになればまた無限トークンが成立するので、そこまでの脅威ではない。

除去

不屈の独創力を唱えたときにスタックで撃たれるとやや困るが、X=3以上で唱えておくなどでケアできる。場にコンボパーツをそろえたあとに除去を打たれる場合もあって、この場合はスタックでドローすれば再び誘発して無限トークンが成立する。

デッキリスト・現状の戦績

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まだまだ(特にサイドは)調整途上だが、必須ではないかつ明確に理由のあるカードをメインボードを中心に説明していく。

火の予言、シルンディの幻視、ヴァラクートの覚醒、不屈の独創力、否定の契約、蝗の神、滝の賢者は枚数は定まっていないが必須カードだと考えているので説明を省く。


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土地を山に絞る必要はあるが、0マナでトークンを出せるのはえらい。

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あまり採用されているところを見ないが、ナーセットへの除去が必須だと考えていて、トークンにもなるこのカードが良さそうに見える。

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除去が当たりづらいファクトトークンを2体出すのは優秀だが、カウンターされた時のリスクは大きく必須とまでは言えないカード。

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アグロに対する全体除去だが、すでに除去が8枚ある状態なのでこれは結構怪しい。

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トークンを出し、繰り返し使えてコントロール相手などに活躍できるかという気持ちで入れた ちょっと怪しい

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コンボパーツをハンデスされた場合に備えて入れた。一応カウンターだが、非常に遅いので間に合っているか怪しいのでいらないかもしれない。

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トークンを出しながらルーティングとデッキには合っているが、動員は被ると弱いうえにクリーチャートークンなので海賊の略奪より優先度は低い。

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種となるトークンを出しハンデスされた墓地の不屈の独創力も釣ってくることができるとデッキにベストマッチだが、コンボ始動まで基本何もしないのでクリーチャーなしでナーセット出してくる青白くらいにしか出なさそうなのでひとまずサイド

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オーラには2枚そろえずともこれだけで勝てるのではず 早いマッチアップでX=1でいいのは大きい 素引きの事故も軽減できる。

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サイド後のスゥルタイには1枚で勝てるのでは?

今後の課題

囲いとカウンターを持つ最大勢力のスゥルタイが険しい また、相手が檻を打ってきたり、ハンデスでコンボパーツを抜いてこないなど(こっちが2枚づつ入ってると合理的だが)相手が慣れてないおかげで勝ててる部分もあって、相手に知られている状態で勝てるかどうかにもやや疑問が残る。

終わりに

現状のクオリティで大会に出せるかは微妙なところだが、1枚コンボである不屈の独創力には確かに可能性を感じた。調整に付き合ってくれた@kushiro_mtg を始めとする調整メンバーに感謝。

デッキリスト

Deck
4 Pirate's Pillage (RIX) 109
4 Steam Vents (GRN) 257
1 Honor the God-Pharaoh (WAR) 132
1 Sage of the Falls (ELD) 63
4 Dwarven Mine (ELD) 243
4 Purphoros's Intervention (THB) 151
1 Satyr's Cunning (THB) 152
4 Fire Prophecy (IKO) 116
4 Silundi Vision (ZNR) 80
4 Valakut Awakening (ZNR) 174
1 Commit /// Memory (AKR) 54
2 Pact of Negation (AKR) 73
3 Sweltering Suns (AKR) 176
1 The Locust God (AKR) 243
4 Indomitable Creativity (KLR) 130
14 Mountain (KLR) 298
4 Raugrin Triome (IKO) 251

Sideboard
1 Platinum Angel (M10) 218
1 Negate (RIX) 44
1 Ulamog, the Ceaseless Hunger (BFZ) 15
3 Leyline of Sanctity (M20) 26
2 Chandra, Acolyte of Flame (M20) 126
2 Shark Typhoon (IKO) 67
2 Pact of Negation (AKR) 73
1 Sweltering Suns (AKR) 176
2 Redcap Melee (ELD) 135


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