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愛する人へ

忘れられない日、ずっと心に残り続ける日って意外と多くない。誰かの誕生日とか、大好きな推しのデビュー日とか、いわゆる“記念日”的めでたい日はおいておいて、本来であればなんてことない日、だけど、いつまでたっても覚えている日。

私にとってその一つに、6月30日がある。2010年6月30日。今でも鮮明に覚えている。あの日のショックを。


もうそろそろ出勤しないとーーー。準備しながらついているテレビの情報番組を背中で流し聞きしていた時、とある速報が流れた。


パク・ヨンハ死亡


えっ。
なに。
なにそれ。
パク・ヨンハって、あのヨンハ?
私が好きなあのヨンハ?
何言ってるの。
んなわけないじゃん。
はぁ!?

パニックに近かった。

本来であれば「コンサートツアー2010〜STARS〜」をみに行くはずだった。日本全国14都市・18公演のスケジュールのうち、ありがたいことに仙台公演も含まれていたから。地元の友人と盛り上がり、チケットを取った。矢先だった。


頭がついていかない。死因は?自殺?ありえない…なにそれなにそれなにそれ!!!


人はあまりに驚くとすぐには頭が納得せず、体の動きが止まるようだ。
あまりに呆然としてしまい、この日少し遅刻した。


推しの存在はわりと多い方だと思うが、彼は私を“韓国好き”にしてくれたかなり重要な役割を担ってくれた人だ。主演するドラマも映画も、歌手としてはCDやライブDVDも、どれもこれも見た。聴いた。

当時日本は韓流ブーム真っただ中。こぞって日本進出する俳優・歌手たちを、母国の人が「韓流スター」と揶揄する逆現象も起こっていた。それでも日本のファンをとても大切にしてくれて、日本語で歌ったりライブしたりしてくれる姿は純粋に尊敬だしありがたかった。


(報道を信じるなら)死因が死因だけに、ただただやるせない思いが募った。もう2度と会えないの?信じられないというより信じたくない。狂ったようにAmazonを開き、ヨンハ関連で未購入だった書籍、CD、DVDなど全商品を購入した。


…もうこれ以上、“新作”がこの世に出ることはないのだ。


そう思ったら悲しくて、悔しくて。彼に関するもの全て見たくなった。手にしたくなった。



今もヨンハの音楽を聴いているし、映画を見返したりしている。私の中では過去の人でなく現在進行形。それが故人にとっていいことなのかは分からないけど、やっぱり忘れるなんてできないし大好きな人。


毎年やっぱりこの日には心の中で手を合わせる。頭に浮かぶはいつでも笑顔の彼だけ。私は3歳上のあなたの年齢をあっという間に追い越し、さらに8歳も上になったよ。いつかあなたの墓前に手を合わせに行くね。



#パクヨンハ #박용하

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