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バレンタインデー

小学校低学年だったか当時好きだった女の子にチョコをもらい、それはそれはありえないほど嬉しくて包装紙から何から全て日記帳に貼り付けて保存しておいていたりなどした。
頭がくらくらするほど幸せな気分だったことをよく覚えている。世界がこの手に入ったくらいの気持ちだったらしい。
かわいいな昔の自分。
そしてあの日記は今どこにあるのだろうか。

企業の販売促進戦略だ云々はどうでもいいだろう。そんなふうに興を削ぐやつは好きじゃない。

人はみな何かしらエクスキューズがないとなかなか自ら動けないものだ。
自分とて例外でなくそのような凡庸な性格と精神性だから、都合よく言い訳になってくれる何かが必要な時はとても多い。

しかし最近は、この想いの責任を他所に肩代わりさせることは自分のこの「想い」に失礼というか、
死なば諸共だと腹を括って火中に飛び込めるような気合を持ちたくて、
エクスキューズを入れずに動こうと試みている。

例えば服を買うような時も、
有名な誰々が着ているとかブランドがどこかとか、
そんなことをなるべく思考に挟まないで自分が良いと思った感覚を最優先しようと心がけている。


あまりに自らの物差しが薄いまま中年に差し掛かってしまったつまらぬ手前にこんな喝を入れ取り戻したいものとは一体なんですか?

これを最後から二番目の恋と呼ぼうなどとは決して言わない強さがほしい。
そんなバレンタインデー。

(そうでなくてもいつだって甘い色々は欲しいもので)


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