いきなりですが、恋愛経験のない私が自分のことを”バイセクシュアルなのではないか”と思い始めた話、です。(その2:性別という概念の薄さ)

前回(↓)、自分がヘテロセクシュアルだと信じて疑わなかったこと、これまで恋愛経験がないことあたりを書きました。信頼できる友達に(あくまでこの場合、異性から)モテない原因は「同性にも異性にも全く同じ態度で接するから」と言われてなんだか納得したところで閉じました。

【子どものころから極端な男女平等主義者】


私が同性にも異性にも全く同じ態度をとるのは、幼少期の過ごし方からするとすごく自然なことのように思います。幼い頃から男の子とばかり遊び、男の子が好む傾向にある「仮面ライダー」「ドラゴンボール」などに夢中になってきました。ちなみに、自分を男の子だと思っていたわけではなく、女性であるということに大きな疑問や違和感を覚えたことはありません。

ただ、昔から性別という概念があまりないタイプだったことは確かです。「男の子みたいだ」と言われても好きなものは好きだし、ディズニーは大好きでもディズニープリンセスには興味がありませんでした。性別の概念が薄いのとはある意味逆の言動になってしまうのかもしれませんが、”女の子らしさ”を嫌い、スカートを用意されれば泣き喚き、ピンクのクレヨンだけは一度も使わないような子どもでした。ランドセルも赤じゃなくて黒がよかったと思っていました。まあ、仲の良い友達がみんな男の子だったので、みんなと同じ黒がよかったというくらいの感じですが。

※今考えれば男の子だってピンク好きでいいに決まってるけどね!

幼稚園や小学校で、男女に分かれて並ぶ背の順の列は、私にとっていちばん理解できないものでした。とはいえ、中学・高校の体育の授業が男女で分けられていることには疑問を抱かなかったのですが。それは、年を重ねて男女の区別に疑問を抱かなくなったのではなく、体格に差が出てくると、分かれて体育の授業をすることは理にかなっていると思ったからです。とにかく、意味のない男女の区別は当時?マークが頭から出そうなくらい意味がわからないものだったし、今でもあまり好きではありません。

【同性の推しと異性の推し】

よく同性(恋愛対象ではない性という意味だと思います)の芸能人は憧れ、異性(恋愛対象の性という意味だと思います)の芸能人は恋愛感情に類似した気持ちで好きになることが多いと言われます。
私は芸能人にガチ恋、みたいに盲目になれるタイプではないので線引きをしているつもりですが、役者オタクなので推しと呼べるほど好きな人がたくさんいます。
そして、男性の推しにも女性の推しにも恋愛感情に類似したような「好き」の感情を向けています。ドキドキすることも、セクシーだと思うことも、(恋愛ものを見たときなんかは)こんな人と付き合ってみたいと思うこともあります。

一時期は「女性にはドキドキしてはいけない」と思っていたし、どうしても自分が素敵な女性と男性に同じようにときめいていることを認めざるを得なくなってからは「同性の芸能人が好きな人だっているでしょ」と思うようにしてきました。実際同性の芸能人が好きな人はいくらでもいますが、その中には憧れ目線の人と、ときめきでドキドキしている人がいるような気がします。私はずっと、後者でした。芸能人に対する感情でセクシュアリティは断定できませんが、海外の「バイセクシュアルだと気づいたきっかけ」みたいなインタビュー記事にはよく同性の芸能人にドキドキしたという話が出てきます。ゲイの高校生が主人公の映画『LOVE, サイモン』には、自分がゲイだと気づいたきっかけとして「毎日夢にダニエル・ラドクリフが出てきた」というエピソードを語る場面があります。

芸能人(特に同性)にそういうまなざしを向けることに罪悪感があるので、あまり考えないようにしてきました。しかし私にはこのインタビューや映画の中のエピソードのように、同性に対しても異性に対しても、素敵だなと思う感情が性欲に繋がっている感覚があるのです。

これ以上語るとただの性癖暴露大会になりそうなので控えますが、とにかく私は男女どちらの推しに対しても同じタイプの感情を向けています。

(『LOVE, サイモン』超面白いです!!!バイかも?と思うようになってから見返したらより感情移入しちゃって号泣しました。)

【クィアなキャラが出てくる映画・ドラマにやたらと惹かれる】

私は大学1年生の頃、流行りに乗って『ボヘミアン・ラプソディ』を観に行って洋画にどハマりしてしまいました。そのまま主演のラミ・マレックのファンになり、『MR.ROBOT』を観てから海外ドラマも観るようになりました。もともと日本のドラマが好きで、ドラマを作ることが将来の夢なのですが、海外の作品はあまり観てきませんでした。

セクシュアリティで作品を選んでいたわけではありませんが、『ボヘミアン・ラプソディ』の主人公はフレディ・マーキュリー。ゲイ(バイセクシュアル?)として有名なスターです。『MR.ROBOT』で私が好きだったキャラクターはタイレルとドムで、劇中で言葉にしてラベリングするようなシーンはありませんでしたが、タイレルはバイセクシュアル、ドムはレズビアンとして描かれていました。

その後大量の映画やドラマを観て、いちばん好きな映画は『キャロル』、好きなドラマは『CHUCK/チャック』と『キリング・イヴ』になりました。
『CHUCK/チャック』を除けばこれまで挙げたお気に入りの作品には全てクィアなキャラがメインで登場しており、同性同士の恋愛やバイセクシュアルの恋愛が描かれています。

この中でいちばんのターニングポイントとなったのが『キャロル』でした。

(つづく)


ちなみに今私の頭の中を占拠しているのは『キリング・イヴ』です。アイコンも、クリエイター名の「sorry baby x」も『キリング・イヴ』からとったもの。シーズン4はめちゃくちゃですが、シーズン1なんてちょっとおかしいんじゃないのかと思うくらい面白いです。日々ヴィラネルとイヴのことで頭がいっぱい!

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