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本当に欲しいのは、たった一つのこと

体調を崩してから、早く健康を取り戻したい一心で、医療をはじめ治癒につながるアプローチを色々とやってきた。
早く元の生活に戻りたくて、とにかく必死だった。
と同時に、このまますんなりと回復してしまったら、自分の奥深くにあるとても重要で根本的な問題を置き去りにしてしまうんじゃないか?そして、いつかまた同じような困難にぶつかるんじゃないか?という気がしてならなかった。
初めはそれが一体何なのか、ぼんやりとしていてよく分からなかったのだけど(ずっと見て見ぬふりしてきたから、それも仕方がない)、これは私の人生に関わる何かすごく大きな問題を解決するチャンスなんじゃないか?という、ムズムズするような思いがあった。
そして、不本意だけれど、せっかくこんな体になったのだから、これを良い機会と捉えて、自分自身としっかり向き合って、これからの人生をもっと楽なものにしていこう、と決めた。

そこから、本やネット等を通じてたくさんの考え方に触れ、自分をありのままに見て(内観)受け入れるという作業をしていった。
初めは見たくもない自分の嫌な部分と向き合うのが苦しかったけれど、それにもだんだん慣れてきて、今では自分自身を深く掘り下げることが面白くなってきている。
特に、怒ったり悲しかったり、ネガティブな気分になった時はチャンスで、「あっ、今嫌な気分になってる」とまず気づくだけで、嫌な気分と少し距離ができて圧倒されることがなくなる。次に、「なんでこんなに嫌な気分になっているんだろう?」と考えてみることで、自分の中の「〜ねばならない、〜べきだ」という思い込みがあぶり出されてくる。この時点で初めの嫌な気分はかなり遠くにいってしまって、ずいぶん気持ちが落ち着いてくる。別に答えが出なくても構わなくて、ただ感情に気づいて、「ふ〜ん」と思うだけでOKだから簡単だ。余裕があれば思い込みを修正してみたり、自分を許してみたりする。

そうして何度も自分と対話を重ねていくと、私が生きていく上で求めていること、欲しいものは、突き詰めていくとたった一つなんだと気づいた。

それは、絶対的な安心感だ。

たとえどんなに酷い(と自分には思える)状況にあっても、「私は大丈夫」って心から思えたら、それはもう問題じゃなくなる。
問題だと思っていたことが、問題じゃなくなる!

これって、私だけじゃなくて、大抵の人はそうなんじゃないかな。どんな願望であっても、最終的には安心感や穏やかな幸福感にたどり着く気がする。

で、その安心感というものをどうやって手に入れるのか?というのが難しくてずっと試行錯誤していたのだけど、ただ単純に、根拠はなくても「自分は大丈夫だ」と信じること、それだけなのかも、というところで今は落ち着いている。
ただ、自分を信じるだけ。
これで合っているのか分からないけれど。

思えば予想外に長い療養生活を続けてきたけれど、取り敢えずはこのスタンスを採用しだしてから、何となく人生が上手く回り出したような、少なくとも悪い方向には行ってないので、このまま「ただ大丈夫だと信じて安心している」を続けてみるつもりだ。
これから何が起こるのか楽しみでもある。

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