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Sound Horizonの考察・調査記事まとめ

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ニンニ リズが書いた、Sound Horizonの楽曲や世界観に関する考察や調査記録記事のまとめ。
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【SH考察:075】Moira登場人物のうちギリシャ神話に登場する人物からの引用

Sound HorizonのMoira(およびその派生曲)には、現実のギリシャ神話に登場する名前をもつ人物が登場する。 そこで、元ネタの人物と照らし合わせて共通点・相違点を探った。 対象6th Story Moiraより『運命の双子 -Διδυμοι-』『雷神域の英雄 -Λεωντιυς-』 9th Story Neinより『愛という名の咎』 考察現実に残るギリシャ神話に登場する"人" Moira作中には人物や神の名が大量に登場する。 そのうち、神の名は海や風など自然

【SH考察:047】『StarDust』の舞台設定から見える『輪廻の砂時計』の舞台設定

Sound Horizonのメジャーデビューする前に発表された曲である『輪廻の砂時計』。 そのif物語である『食物が連なる世界』を聴いた時、随分印象が変わって驚いた記憶がある。 改めてこの曲の時代や舞台設定を考えたい。 対象2nd Story Thanatosより『輪廻の砂時計』 4th Story Elysion 〜楽園幻想物語組曲〜より『StarDust』 9th Story Neinより『食物が連なる世界』『憎しみを花束に代えて』 考察当初予想外だった舞台設定

【SH考察:018】「檻」が意味するものは何か

Sound Horizonの世界でたびたび登場する「檻」。 だがこの「檻」は、本当の牢獄としての檻ではなく、明らかに何かの比喩表現として使われることが多い。 私はこの「檻」の比喩表現として、人間が生まれてから死ぬまで、すなわち寿命や人生という意味で使われることが多いのではないかと考えている。 以下でその理由を述べる。 対象曲LostまたはPico Magic Reloadedより『檻の中の遊戯』 Pico Magic ReloadedまたはElysion-楽園への前奏曲

【SH考察:013】プロイツェンはドイツに近いがプロイセンからは遠い

Sound Horizonの作中には、ドイツっぽい地名がいくつか登場する。 そしてドイツそのものを指していそうな「プロイツェン」はかつて存在した国「プロイセン」を連想させる。 しかし実はプロイセンそのものは、現ドイツと支配領域が異なる。 その矛盾を皮切りに、「プロイツェン」が単一の王を仰ぐ国なのか、各地名を整理しながら「プロイツェン」の支配領域と、国家形態を検証する。 関連曲各地名が登場する曲。 1st Story Renewal Chronicle2nd より『聖戦と死

【SH考察:012】レニーの友達ジョニーと医者ジョンは同一人物であると言える根拠

Sound Horizonのシングル『ハロウィンと夜の物語』に登場する少年ジョニーと、アルバム『Nein』の『言えなかった言の葉』に登場する医者ジョン。 先に結論を述べると、私はこの二人を同一人物だと推定している。 その理由をまとめた。 対象曲Story Maxi ハロウィンと夜の物語より『おやすみレニー』 9th Story Neinより『言えなかった言の葉』 考察少年ジョニー・リヴァモア 『おやすみレニー』に登場する少年。レニーと友達になった、奇しくもレニーと同じ

【SH考察:003】サンホラにおけるガリア史

Sound Horizonのインディーズ時代のアルバム『Chronicle2nd』に登場する、4部からなる聖戦と死神の物語。 この中で語られる「聖戦」に関して、他の地平線が絡むと思われる場面もあるため、どこで何が起きたのか、誰が関わったのかを整理する。 対象曲以下の12曲。多いな。 1st Renewal Story Chronicle 2ndより9曲と、 5th Story Romanより1曲、7th Story Märchenより1曲、9th Story Neinより