好きにすればいいじゃん
本当にそう思った。
私はとあるスーパーでレジを担当している。
午後から夜にかけて働く夜型の人だ。
夜には夜間の責任者がいて、彼が言った。
最近、俺の仕事は自分じゃなくて、他の人がやった方がいいんじゃないかと思う。と。
この手の話がとてつもなく嫌いだ。
私は瞬間的に思った。
ーじゃぁ辞めればいいじゃん。
冷たいとかそうじゃないとか言う話ではなくて、本人がそう思うならそうなんじゃない?と言うだけのシンプルな話だ。
確かに私はこの人が苦手だ。
基本の思考がネガティブ過ぎて、彼が笑って話をしていても私だけ真顔で聞いているくらいに。
だけど、好きだとか嫌いだとかいうことではなく、やりたくない事・違うと思うことを続ける人が理解出来ない。ただそれだけなのだ。
私は約1年勤務しているのだが、彼が入社したのは私よりも遅かった。
更に店舗には基本1人で勤務する責任者という立場上、教えてくれる人がおらず、ある程度仕事が手探りで不安というものもあるのだとは思う。
だがやはり、自分が向いていないと思うことを他人に聞く・相談する意図が見えなかった。
しかも、彼を雇うまたは辞めることを決定するような立場にもない私に話す理由はない。
だから私は言った。
店長に言ってみたらいいんじゃないですか、と。
冷たいのではなく、イラついただけだ。
自分の人生で自分の選択で、しかもネガティブな相談。自分で考えて決めろとしか思わなかった。
私はそんなことに費やすを時間を持っていない。
他人の人生を考えてあげるような余裕が私にはない。自分の人生すらまだ決めきってないのに…。
みんな好きでもない仕事をしている。
そして楽しくなさそうに不平不満をこぼして働いてる。私には到底理解出来ない。
好きでもないことをする時間は無駄過ぎる。
お金のために働く。だから仕方ない…
本当にそうなのか?
人は自分が思った方向にしか進めない。
後ろ向きで前に進むことは出来ないし、
後ろに進もうとして勝手に前に進むこともない。
彼が私に、自分じゃない方が…と言ったのは何故?
それは、私の意見を聞きたかったから?
それとも、そんな事ないですよという言葉を言って欲しかった?
もしくは、そうですね、辞めたらどうですか?と退職の背中を押して欲しかったから?
いや、少なからず僕に向いてる仕事は他に何があると思うかなんて質問ではないと思う。
私の意見はこうだ。
現時点で向いてるとは思えない。
でも実際に向いてないかどうかは私にはわからない。
私にはそもそも決定権はないし、少なからず採用されたのだから0ではないだろう。
ただし、本人が向いてないと思うのであれば誰がなんと言っても向いていないし、それでも頑張ろうとすればある程度出来るようになる可能性はあるだろう。
だから、向いているか向いていないかの前に、あなたがやりたいと思うのか思わないのかによってかなり状況は変わると私は思う。
好きじゃないこと・出来ないと思うこと・向いてないと考えること、これらは全部自分自身の向上の後押し材料には決してならない。
こういう考え方をして上手くはならない。
何故ならば、人は自分が考えた方向に進むから。
誰がなんと言っても、自分はそれが好きで、向いてるかどうかなんて関係なく・出来るようになりたいと思うこと、これがないと物事が上手くなるなんてことはない。
だから彼のような発言が嫌いだ。
そう思うなら辞めればいい。
私なら辞めるだろう。
だって誰かに言われた訳でもないのに、向いてないって自分が口走るほどなにかそう思う要素があるのだから。
他の誰かがなった方がいいと思うなら、さっさと辞めてその他の誰かに席を譲った方がいい。
そうじゃないのか?
物事はシンプルなんだ。
私は去るものは追わない。
人には人の人生がある。
私は自分の人生を他人に委ねるような人が嫌いだ。
自分の人生くらい自分で考えて選べ、と思ってしまう。
それも私より10も20も上の人間なら尚更、どうなってるんだと思ってしまうんだ。
人生なんて1度きりなんだ。
どう生きるかを決めるのは他人ではなく、自分自身でしかない。
不平不満でいやいや働いているのも、あなたが選んだ道、選んだ人生なんだ。
あなたは少なからずそうなりたいと思った。
だからそういう状況にいるのだ。
期待して仕事を始めた。
そして、こんなはずじゃなかったと思う。
でもそこで辞めないという道を選んでいる。
そう、あなたは選んだんだ。
こんなはずじゃないと思いながらも働くということを選んだんだ。
こんなはずじゃなかったと思った瞬間に辞めることも出来た。
そして今この時でさえも辞めることは出来る。
でもしない。しないことを選び続けているからだ。
多くの人が選び続けている。
いやいや仕事に行く、いやいや仕事する、今日も好きでもない会社を辞めないという確固たる意思を持ってるんだ。
なんて矛盾しているのだろう。
私はいつも自由なのだ。
私は10代後半に派遣の仕事をいくつかした。
そして19歳で会社に属して仕事を始めた。
当初はとても病んでいた。
だから、こんな私でも使ってくれて有難いという思考だった。
3年も4年もすると、それが、こんなところで骨を埋めてたまるか!という思考に変わっていた。
パートから準社員、準社員から正社員になった。
正社員にするけど、辞めないよね?と念押しされて、はいと答えた。
それから半年前後で辞めますと言った。
私は学校に行くことにしたんだ。
オープキャンパスに行って、AO入試を受けた。
受かってから、辞めると話をした。
学校を卒業して就職を探した。
県内か県外か、迷いに迷ってある日突然東京で就職することを決めた。
東京で働き始めて色々なストレスで病んだ。
正社員試験のようなものを私は受けずに会社を辞めた。
病んだことだけではなく、会社のやり方が自分には合わないと思ったことが大きかった。
東京でレジのパートを始めた。
楽しくて辞めたくはなかった。
だが、生活が出来ないので仕方なく帰省した。
私は1年ほど外で働かない生活をしていた。
ライブ配信を始めたからだった。それで生計を立てることを本気で目指していた。
でも、私にとって違うと感じ始めたから辞めた。
たまたま貰ったおしぼりのバイト募集を見てコンビニでバイトを始めた。
嫌いではなかった。でもシフトがバラバラで生活がキツかった。
朝の6時からの日もあれば14時からの日もある。
体もスケジュールも難しいと思っていた。
稼ぎも微妙で年収の制限をするかしないかというところでもあった。
そんな時に近くにできたスーパーの募集があったので、時給が少し高いこともあり、とりあえず受けてみたら、即受かった。
長く働くつもりはなかった。
何しろ私は起業することが夢だからだ。
だがしかし、現店長があまりにも好きすぎた。
いや、好きになり過ぎた。
ずさんな教育をされ、不安で涙ながらに訴えた時から親身に話を聞いてくれた。
そして、いつもユーモアをくれる楽しくて優しくて素敵な店長である。
私は彼がとても好きだ。彼は既婚者なので、恋愛感情ではないのだろうと思う。
でも正直、その好きはなんというジャンルが適切なのかは分からないとも思う。
まぁそれはそうと、この店長の為に頑張りたくなった。
そしてやっている内に分かることが増えて、出来るようになり、仕事が楽しくなってしまった。
楽しくなってそして、1年経ってしまった。
楽しいから続いてしまったんだ。
楽しいから本気で休みたいと思うことがない。
楽しいから間違って1時間早く出勤してしまった日は1日や2日ではない。
帰らず優雅に近くのスタバで1時間時間を潰した日もあった。
そう、私はいつも自由だ。
辞めることも辞めないことも自分で選択する。
私はとにかく楽しくないと思うことを続けたくない。
だから他人に対してもそう言う。
かつて不平不満があって泣いていた友達がいた。
だけど辞める選択は無い言った。
何故いやいや働くのか?
泣くほど嫌なのに辞めないのは何故か?
同じような会社なら他にだってある。
違う職種なんてごまんとある。
それでもあなたがそこにいたい理由は?
金のため?仲間のため?キャリア?
よくわからん。
もっと稼げる仕事もあるだろう?
好きな仕事をたくさんやって稼ぐ方法もあるだろう?
辞めたから切れるような縁ならいらないだろう?キャリアなんて実力があればいつでも作れるだろう?
面接が面倒?嫌な状況にいる方がよっぽど面倒だろう?
生きていればなんだって出来る。
どんな可能性もある。
自らそれらを潰して日々を過ごして、
そして、私がシンプルに答えれば冷たいと言う。
もっと自分に自信を持てばいいだけの話なのに。
世界は至ってシンプルだ。
夜間責任者も、かつての友達も自由に生きればいいのに。
人生なんて、シンプルに考えればそんなに難しくない。
だから私は言うよ。たった一言。
好きにすればいいじゃん。って。
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