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奇跡的な出会い

今日は81歳の父のことを少し書こうと思います


5月に病気で入院し
先日その病院から
リハビリ専門の病院へと
転院しました


入院中すっかり歩けなくなって
しまったので
このまま退院しても
家での生活は難しいということで
自力で立ち上がって歩いて
自分でお手洗いに行けるように
リハビリ専門の病院へ
入院ということになりました


前の病院ではコロナ渦で
入院中は1度も会えず
主治医の先生がどの程度
説明を父にしてくれていたかは
わかりませんが
認知度も落ちてきていて
本人がどれくらい理解できていたかも
わからないまま
転院先へ一緒に向かいました


父は家に帰れるものと思っていたのか
わかりませんが
また入院ということに
納得できない様子
検査も食事も拒否です…
これから先が思いやられる…
看護師さんの手を煩わせてしまうことに
申し訳ない気持ちも持ちながら
いっぽうで
今日はショックが大きかったのだろうと
思いました
父の立場だったら
それは十分にわかると…


治ったから退院ではなく
年齢による体力的なことから
治療はしないということ
その間歩けなくなってしまって
歩けないと家に帰って来ては
ダメと言われる
これだけのことを
認知力が落ちている頭で
どれだけ受け止めて理解しているかは
わからないけれど
自分が想像してなかったことが
一度に起きていることは
間違いないから
混乱しているのだろう
ということで
父を置いて
私たちは病院をあとにしました。


このまま食事を拒否するようなことが
あればお電話しますと看護師さんに
言われていました
一度電話をいただいたようなのだけれど
何かの手違いで家に電話はありませんでした
その一度だけで電話はなかったので
少しずつ慣れてきたのだろうと思いました

こちらの病院では
予約をすれば本人とリモートでお話できる
機会があって
1週間ほどしてから父とリモートで話しました
そこでの父はすっかり元気になって
張り切っているようにすら感じられる様子でした
けれど主治医の先生ともお話をしたら
相変わらずほとんど食べていないことが判明…
そういうわけで
何か好きなものを差し入れしてください
ということになりました


母と差し入れを持って病院へ
病棟へは入れないので
本人には会えないけれど
担当の看護師さんが
受付まで来てくださって
様子を話してくださいました


そのお話は
父にとって奇跡だと思えるような
私としてはそう感じられた
出会いのお話でした


父と同じ病棟のフロアに
90代の女性の患者さんがいて
その方が父のことを知っていたそうです
父は定年まで学校の先生をしていました
父のことを「先生」と記憶していた方が
偶然にも入院されていたのです
父はその方に「先生」と言われながら
しっかり食べないとなどと
話しかけてもらっているそうです


看護師さん曰く
そこから父の目の色が変わったそうです
初めて笑うのを見たとおっしゃっていました
(父が笑うことは家でもめったいないことです)


それからずっと
「古市庵、古市庵」と父が言っているそうで
何か調べてくれたそうです
(「古市庵」はデパ地下にある
お寿司などを売っている
父の好きなお店です)
そこで栄養担当の方が
わざわざお皿ではなく
お弁当の入れ物に
いつもの病院の食事を入れて
そこに「古市庵」の包装紙をかけて
「今日は古市庵ですね~。いいですね~。
特別ですよ。」なんて
言っていただきながら
そういう時は父は機嫌よく
食べているようです


こんなことまで考えて
対応してくださっていることに
スタッフの皆さんに
感謝でいっぱいの気持ちになりました


この病院に入院することになったのも
スタッフの方たちに恵まれたのも
また出会いだと思いました
この先リハビリが上手くいって
家に帰ってこられるか
わかりませんが
父にとってベストな結果になるよう
采配された奇跡の出会いと
思っています



Photo by conny80be

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