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私の中の龍 #9

【龍の扱い方がわからない】

龍のことをよく知らなくて一番困ったのは、龍に対する私の認識だった。
この子たちは何のために来たのか。もちろん何か縁あってのことだろうけれど、来た甲斐があったと思ってもらえるようにするにはどうしたら良いのか。犬ならどんな習性があって、どんなことが好きで喜んだりするのかわかるのに。そういったこともだし、彼らの目的のようなものがわからなくて、どう捉えてどのように接したら良いのかがよくわからず、いつもすっきりしない感じがあった。

 

 外へ出かける時はいつも一緒に来てもらって、まるで護衛のようで心強いし、移動時間も話し相手がいて退屈しない。いろいろな段取りも、上手くいくように、間に合うようにと龍たちにお願いしてから始めると上手く進むことがある。
 私はそんなふうにしか彼らを扱えてなくて、それでいいのだろうかと思ってしまう。
 毎日が変わり映えなく過ぎて、彼らにとって何か仕事をしたというような満足感はあるのだろうか。共にいる必要が無ければ離れていくと聞いたことがあるけれど、離れることなく、いてくれている。


弧龍は子供の状態でうちに来て、気づけばもう一年以上一緒にいるし、「龍結び」もしてもらったから、なんとなく気心が知れている感じがしている。
でも、黄陽は初めて会った時、子供だったのか、すでに大人だったのかも、ちょっとわからなかったし、それもあってどんな子なのかつかめない感じがする。本人もいつも弧龍の斜め後ろにそっと控えている感じでいた。だから、弧龍以上にどう扱ってよいのかわからなかった。それでも離れることなくいてくれるし、彼のエネルギーはいつも明るく感じ取りやすい。
とにかく、彼らとの関係を良好に保ちたいと思ってはいるけれど、何かわからない感じがずっとあった。

続く……

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