「好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則」〜楠木 健
楠木健先生の著書、
好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則を読みました。
状況や環境のせいじゃない。
あなたの選択で人生が作られます。
だから、その選択はあなたのしたいこと、好きなことで決めましょう。
と、徹底して言われているようでした。
その理由や、そうあるべき理由を、教授という視点と経験からバシバシ教えていただける本です。
今まさにビジネスのキャリアをスタートさせようとしている若者、それ以外にも私のような人生をリスタートさせるぞと思っている、シニア(って自分で言いたくないんですが(笑))にも、ぜひ読んでもらいたいと思いました。
楠木先生を知ったきっかけ
最近また、読書の習慣を取り戻せたのですが、30代は全くと言って良いほど本を読めませんでした。時間というより本を読む元気がなかったと思います(笑)
そんな状態の時でも、楠木先生の新刊は手に取り、ゆっくりすぎるほどのスピードでも読んでいました。
30代の私はだいぶ疲弊していたので、劣等感から、興味のあるなし関係なく、自分の穴を埋められるもの、他の人と肩を並べられるものを得ようとしていました。
まぁだから、興味のない、正直「ん〜どうでもいいかな」と思う情報を必死で得ようとしていた感じです。その結果、本を読むのが苦痛すぎて、読むことをやめました。ちょっと早めに始まった老眼の影響もあるかと思いますが。
さて、そんな私が楠木先生の本だけを楽しみに読んでいたのは、だいぶ昔のHRサミット(だったと思います)に、楠木先生が登壇されていらっしゃって、お話をお伺いしたのがきっかけでした。
他の方の話は、当たり前ですが自社サービスの話ばかりで、何かを勉強したいと思って参加した私にとっては、なんだかつまらないなと思っていたのですが、楠木先生のお話はだいぶ面白く、楠木先生自体に興味を持ち、Twitterもフォローしました。
Twitterを拝見したらバンドも組んでいらっしゃるということで、Zeppelinをはじめとする音楽好きな私としては、さらに興味を持ち、今日までフォローし続けている方です。本業は一橋の教授をされていらっしゃる方(だと思います)です。いつかライブも拝見したいと思っているのですが、まだ行けておりません。
本を読んでの気づき
さてさて、前置きがだいぶ長くなってしまったのですが、好きなようにしてください。という本のタイトル自体、非常にセンスがいいなぁと感じていたので読むのを楽しみにしていました。
NewsPicksで掲載された、ユーザーの方からの質問に回答されたものを、抜粋してまとめられている本でした。
私のように日々誰かのキャリアや、キャリア以外の人生相談など、相談を受けることを生業としている人たちは、ある程度傾聴の訓練を受けていることもあり、傾聴の習慣が身についています。最近トレンドでもある、「共感」から話を聞き始める事が多いので、楠木先生の「好きなようにしてください」という言葉で始まる流れが心地よく、テンポよく、非常に嬉しい気持ちになりました。
※余談ですが、一般のナレッジを底上げするにはトレンドは役に立ちますが、それが絶対正しい!となると、少々つまらない物になっていくという傾向ありますね。コーチングやカウンセリングの中での「共感」もそろそろソレを感じています。共感は絶対必要で絶対前提ですが、そのやり方のバリエーションはもっと工夫したいとこの本を読んで思いました。
実務をしてないからこそ、分かることがある。役割分担。色んな役割の人がいたほうが豊かになる。
「実際にビジネスシーンにいないのに、偉そうにビジネスについてあーだこーだいうな」というような事を、楠木先生に伝えるユーザーがいらっしゃるという事でしたが、その話をお伺いしていて「オブザーブ」という言葉を思い出しました。
コーチングやカウンセリングの勉強の際に、3人1組となりオブザーバーをする役割の方が、2人のやりとりを客観的にFBしてくれるというものです。
このオブザーブの方からのFBでコーチやカウンセラーが普段気がつけない、深い気づきを得られることがあります。
楠木先生のような方々の仕事というのは、まさにこの客観視するプロなのかもしれないと思いました。
どっぷりとその場に浸かってしまうと、体感が強くなります。体で感じるものが多いと、やはり感情はエキサイトしますし、焦点も絞られ視界が狭まります。だからこそ感じられるものがありますが、逆にいうと客観視しないとわからない視野や視点があり、これはどんな天才でも、自分以外の誰かの力を借りないとできない事だと思います。
こういう話をすると、そうだ!客観視がいい!となる方も、最近は多いように思うのですが、客観視だけでは物事は進みません。
そして何より、どっぷり体験する事は、第三者の誰かには任せられません。その体験を通じて大いにしでかして、客観視いただける方にFBをいただき、さらに行動していく。
この仕組みが世の中を良くしてゆくのだなぁと、一つのシステムに気が付けた事がこの本を読んで得られた事の一つです。
物事の本質を掴む力と訓練
その他にも、この本には育児にお悩みの方にも良いヒントがあるとも思いました。そして私のように子供のいない方にもたくさんの良いヒントがあり、独身の方、新卒の方、転職を考えている人にも良いヒントがあると思いました。
ざっくり言いますとどのような環境・状況の人にも良いヒントが得られると思います。
それはきっと、物事の「本質」を見て回答してくださっているからなのだと思いました。
本質を見てアウトプットされた物は、全てを網羅できる可能性がある物だと思います。
どんなバックグラウンドを持った人でも、結局その状況や環境が理由ではなく、あなたという人間が、一体何を思っていて、何をしたいのかという事だと思います。
それさえ明確で、自分とコンセンサスを取れているのであれば、何を選んだっていいよ。それで失敗しても、それを糧にして学び直せるよ。だって、あなたがそれをしたいと本気で思っているのだから。
自分とガッチリ繋がるために、私ってどんな事が嬉しいのか、楽しいのか、何が嫌なのか、それはなぜなのか。
それを考え続け、少し答えが見えたらそれに従って、ちょっと行動してみる。
多くの人は、自分が何をしたいのか、何をしている時が自分が無条件で嬉しいのか。それをまだ見つけていない。
見つけていないなら、とりあえず仮でもいいからやってみたら?
そう、目標って、ないよりあったほうがいい物だと思います。かりそめでもないよりはマシさ。椎名林檎さんが言いそうな言葉ですが、本当にそう思います。
そんな事をいい感じの言葉で書いてくれているのが、
この本だったように感じました。
キャリアコンサルタントの使い道
自分が自分と合意できるような目標を、自分が何をしたいのか、何が好きなのか、まだわからない方には、あなたの状況を客観視しフィードバックする役割の伴走者を使う事もおすすめです。
その伴走者としてキャリアコンサルタントを活用してみるのもおすすめです。
できれば、転職支援をやっている会社のキャリアコンサルタントとの相談ではなく、どこにも所属せず、何のノルマもなく、あなたの話をしっかりと聞ける状況のキャリアコンサルタントに相談するのがおすすめです。
折角生まれてきた自分を、思い切り楽しみ尽くしてほしい。空と鳥はそう願い、キャリアコンサルタントを提供しています。
自分の望む未来を見つけるために、少し自分の話をする時間を持ってみませんか。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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