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父の最期



父が急変してから、復活し、数日が経過していました。


看護師さんは、「すごいですね。心臓が強いんですね。」と話され、なんとなくもうちょっと大丈夫なんじゃないか…そんな風に思っていました。


しかし、そんな日は長くは続きませんでした。


その日は、朝から元気が良くしっかり目を開けてテレビを見ていました。「今日は調子が良さそうだね。」そう母と言いながら、夕方まで時間を過ごしました。


家に帰り、夜中になるとまた電話がなりました。
「でも、この前みたいに大丈夫だよね、きっと。」そんな事を考えながら病院に向かいました。


やはり、血圧とspo2の低下がみられ、苦しそうに呼吸している父に母が声を掛けていました。


そんな状態がしばらく続きましたが、朝方看護師さんがオムツ交換に来てくれてから呼吸が明らかに変わってきました。


そして意識がなくなり、父は旅立ったのです。母は泣きながら父に大きな声で何か呼びかけていました。私は、すぐ側でそれをただ見ていました。


不思議な程落ち着いていた自分。ここ数日である程度覚悟はできていたのか…でも、また復活するかもという気持ちもあったのでショックもあったのでした。







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