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ザ・ニュー主治医!!!

半年に一回の整形外科の通院は「ずっと」続くということらしく、まあここまで傷物になった体なのだから、半年に一回チェックしてもらう程度で済んでるんだから、ありがたい話なのであった。

バッキバキに粉砕骨折してた両腕の骨については今後なんか…壊死?をする可能性があるらしくて、でも今は大丈夫なんだけどやっぱり定期的なチェックをしたいということだった。

死ぬはずだった私をここまで全快させるものすごい人が主治医なので、私は先生の言うことなら聞きます。

そして今日はメンタルクリニックの日。

前回の診察から、主治医の先生が新しくなった。

私は整形外科で渡した報告書と、今回の精神科用の報告書を両方渡した。

「整形外科」というところで先生は不思議そうな顔をした。

先生「骨がどうかしたの?」

栗「ええ、レントゲンの撮影に行ってきたんです。ほら私、全身折れたじゃないですか」

先生「え???」

実は主治医の先生が交代する際にきちんとした引き継ぎができてなかった。

前回の先生は
①栗の両親の職業
②栗は毎回報告書を書いてくること
だけ伝えて…私が自殺未遂をしたことについては伝えそびれていたらしい。

どう考えても省略していい情報じゃない。

あの先生、診察も適当なら引き継ぎも適当だな…
病院側の事情としては、溢れかえる患者に対して医師が完全に不足しており、前回のM先生は全く処理できない仕事量を前にパンク状態にあった。

引き継ぎなんてまともにする時間もなかったわけだ。

それに去年一年を通してM先生は「栗さんは安定している」と言い続けていた。

私に対しては診察など必要なく、いつも通りの薬を処方してさえいれば仕事したことにはなる。

それで今回の診察のような状態になったんだろう。

ただ患者に同情されているこの現状を病院側はちゃんと認識してほしい。

栗「飛び降りて全身の骨が折れたんです」

先生「飛び降りたって…え?うっかり?」

栗「いえ自殺です」

先生「どこから?」

栗「13階…」

先生「それは…ええ?それは…よく助かったね」

栗「電線に引っかかりましたね」

先生「何か下にクッションはあったの?」

栗「電線が…」

電線がね。

私はいついつ、どこどこから飛び降りて…という情報を先生に改めて伝え直すことになった。

ついでに飛び降り自殺レポの宣伝もしたのであった。

面白そう!ってリアクションをしてくれて嬉しい。

先生「作家として成功できたらそれがきっと一番なんだけど、すごい競争率だからね」

「夏目漱石も森鴎外も最初から専業作家ではなかった。貧困に喘いでいたという記録も残っている。私の恩師に、現代文の教師をしながら作品を書いて、直木賞作家になった人もいる。その人は賞を取った後は大学教授をしながら作品を書いている」

栗「すごい」

私は家族写真も見せて、今の私の状況を伝える。

相変わらず家族写真のウケはいい。

先生「確かに先のことを考えれば、定額収入がある仕事に就くのがいい。就労支援とか、障害者雇用を狙ったりする手はある」

「でもとりあえず今のままでいいでしょう。朝が弱いならそれも全然それでいい。」

「焦らなくていいです。薬の服用もやめたりしないで続けましょう。大切なのは鬱や自殺願望を再発させないことです」

私は、つくづく自殺未遂をしてからというもの、「焦らなくていい」という言葉をかけられるようになった。

自殺未遂する前とかはめっちゃ急かされてたけども。

先生「絵日記とか日記をつけることはすごくいい。ぜひ続けてください。私はどの患者さんにも、日記をつけることを勧めています。えっこれ公開してるの?」

長いことブログ書いてるからかな、私は公開しない文章をあまり書く習慣がない。

今回の先生、なんかすごく主治医っぽいでしょう。

去年一年の診察よりずっと実のある話ができたと思う。

虚をついた
君の声音が
楽しくて
ご自分だけが
特別だって

新刊も…よろしく〜🍀🍀🌰

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