親不孝者の墓参り
私は「お彼岸」が何なのかも知らなかったわけだけど、
「お墓を掃除しましょう」
と母上からの指示。
指示待ち人間、動きます。
実はずっと以前から、お墓の掃除をするようには言われていた。
叔父さんとかから。
「栗が今みたいに助かったのはよ、やっぱりおじいちゃんとおばあちゃんが守ってくれただなあ」
とのこと。
もしそうなら…あの…できればもうちょっと…優しく守ってくれたら助かったかな…とても…。
私は散々サボってきた墓参りをすることにした。
ソロで行きます。
ただ私が自分で言うのもだけど、相当面白くないか。
今、私が先祖のお墓を掃除することは、あるいはとても意味のあることなんじゃないか。
来るのは久々だけど、お墓自体は綺麗だ。
花が枯れていたりするので、水を捨てて造花を飾った。
家にあったやつを持ってきた。
バケツで水をぶっかけて、タワシでガシガシ!
その後スポンジで細かいところを磨く。
こういう時は私の神経質な性分が役に立つ。
自分のお墓なんて考えたこともなかった…自分が亡き後の世界に興味がなさすぎて、お葬式とかお墓とか、世界で最もどうでもいい。
おじいちゃんとおばあちゃんが助けてくれたんですか〜マジ〜?
はい、綺麗になった。
お線香をあげる…せっかくだからいっぱい持ってきた…ちょ、砂に刺そうとしたら全部折れた。
砂が固まってるから。
改めて着火…全く火が付かない。
湿気ってるの?
あっ一本だけ付いた…。
さて、贈る言葉を考えていたけど、どれもしっくりこない。
またしばらく考えて、お墓の前で手を合わせて、一言。
「今日の話の種にします♪」
所詮ただの石だろ?
おばあちゃんずっと大好きだよ〜おじいちゃん晩年ボケボケだったけど大好きだよ〜また来ま〜す。
そういうやつだ私は。
絵日記もよろしくね♪
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