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【放課後の茶道ポエム】#6 呉越同舟

呉越同舟


待ち合わせは
山紫水明の頃

回想は時代をつなぐ


おもてなしの茶葉
茶則に乗せて
香り味わう

茶の空間は澤の如し

澤は生き物集まり
命の水を求める地
互いに争う事なし


人は茶を求め
人は茶を囲み
茶はもてなす


その昔
春秋時代か

呉の国と越の国

互いに気が読めず
気がしれないのか

天上の夢


あるとき偶然なのか
天の計らいなのか

呉の人と越の人
同じ舟に乗る

暴風となれば
それぞれ命惜しみ

呉越同舟


頼と云う文人
鴨川で茶を嗜む

京より天草洋へ
小舟で停泊する

山紫水明

水面は魚で揺れ
煌めく時の遊び


夜空に
ちかい輝き

未来を映す宵の明星


再会のときは訪れる

何とも美しき山紫水明の頃

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